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ようこそ。(最新作「軽薄な石像」連載中です。

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具体的には、解呪のために旅する一行(お姫さま、王子さま、その友人たち)の、現在と過去のエピソードを交ぜ織っています。

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軽薄な石像(02)

 ついさっきまで石像だったはずの若者から、にこっと笑いかけられて、フィリシアは、目をパチパチさせて、「まあ」とだけ言った。若者は両手でそっとフィリシアの片手を包み込み、困惑するフィリシアに向かって、こんなふうに語った。
「あなたほど優しい瞳のお嬢さんが、隣に来てくださったのは初めてです。どうか聞いてください。そして、ぼくを助けてください。
 今から十年ほど前のこと、それとも二十年ほど前のことでしょうか、もう時間のことは分からなくなってしまいましたが、ぼくには、とても美しく気立てのよい婚約者が一人いました。ただ、彼女は少しばかり焼きもちやきだったので、ぼくが他の女性を口説いたり、その女性と共に時間を過ごしたりするたびに、泣いたり怒ったりしました。ぼくは彼女の狭量さを直してもらおうと、たくさんの言葉を費やしましたが、理解してもらうことはできませんでした。
 そんなある日、ぼくたちの住んでいた街に、有名な彫刻家がやって来ました。彼の造る石像は、どれも生きているかのように精巧でした。彼のことを、実は彫刻家ではなく魔法使いなのだと言う人々もいました。つまり、彼の作品は、生きている人間や動物を、魔法で石に変えたものなのだと。ぼくの婚約者は、その言葉を信じて、ぼくに内緒で、彫刻家に依頼をしました。
 そうして、何も知らないぼくは、数日後、婚約者に誘われて、街の外に出ました。半日ほど歩いて、太陽が真南に昇りきった頃、井戸のある場所を見つけました。近くには大きな木があって、木陰には石のベンチがありました。ぼくはホッとして、少し休もうよと言い、婚約者と並んで座りました。すると、木の陰から、くだんの彫刻家が出てきました。
 婚約者は、彫刻家に向かってうなずいて、ぼくのほうに向きなおって言いました。
『ねえ、あなたは、どうしても、他の女のひとたちとの付き合いをやめないつもり?』
 それで、ぼくも答えました。
『美しい花をたくさん見つけたら、ぼくは花束にしたい。一輪だけなんて選べないよ』
 婚約者は険しい顔をして、彫刻家に向かって言いました。
『では、お願いしたとおりにしてください』
 彫刻家は両手をあげて、異国語で何かを叫びました。それから、言いました。
『これで、お二人とも石に変わります。足から順に、頭のてっぺん、髪の一筋まで』
『ええっ』
 驚いたぼくは足を動かそうとしましたが、もう両足は白い石になっていて、動かせません。
『おい、彫刻家。これはどういうことだ』
『こちらのお嬢様からのご依頼です。二人並んで石になりたいと。代金も頂戴しております』
『なんだと。エイミ、後生だから考え直してくれないか』
 ぼくは婚約者の手をとってキスしたけれど、彼女はツンと後ろを向いてしまって、その形のまま、ぼくたちは石像と化してしまったわけです。
 さて、肝心なのはここからです。時間がありません、よく聞いてください」

大変ご無沙汰しました。あと1回あります。
また少し間が空いたらすみません。

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