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(海辺にて)(03)

「かあさま・・・今の、何?」
 王妃は王子の手を離した。王子は自分の両手を眺めた。
「そうね、すこし、お祈りをしたの。気分は悪くない?」
「だいじょうぶ」
 王子は不思議そうな顔で母親を見て、
「でも、かあさま、つかれたのではない?」
「いいえ」
 そう答えた王妃は、しかし、膝をついたまま、確かにひどく疲れて見えた。
「かあさま」
 王子は何か、幼心に不安を感じて王妃の手を引いた。
「かあさま、帰りましょう。とうさまも、待ってらっしゃると思うよ」
「とうさまが?」
「うん。このごろずっと、とうさまは何か考えてらっしゃるの」
「そう・・・」
 王妃は遠い目をした。王妃に判決を下したのは、国王そのひとだった。
「だからかあさま、早く帰りましょう。ねえ、かあさま・・・」
「城へは、帰れないのよ」
 王妃は悲しそうに言った。
「どうして!」
「どうしても。そのうち・・・あなたにもわかります」
王子は黙った。が、すぐに、
「はい、かあさま。では、いつになったら、帰って来られるの?」
ひたむきな目で見つめられて、王妃は何と言おうかと迷った。
「ゼラルド・・・。今日のこの海の色を、よく覚えておきなさい。海は、あなたを守るものです」
「かあさま・・・?」
 王妃は幼い息子を胸に抱きしめた。泣くまいと思っても、涙がこぼれた。王妃は涙を流しながら、静かに微笑んだ。

 

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