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(夏の訪れ)(04)

 身分――。セレンの新しい母親は、平民の子供たちを、子供だからといって容赦しなかった。セレンが誰かと一緒に遊ぶと、遊んだ子供は必ずひどく怒られた。手を鞭打たれることさえあった。噂は火のように広まって、すぐに、誰一人としてセレンと遊んではくれなくなった。それどころか嫌悪のまなざしを向けるようになった。そうして、セレンは逃げる場所を失い、籠から出ない小鳥となったのだ。
 なぜ、もっと早く気付かなかったのだろう、と、セレンは肩をぎゅっと掴んで考えていた。誰もいない場所を求めてやってきた場所で、思いがけず出会ったこの少年も、セレンが本当は誰なのかを知ったら、去って行ってしまうのだろう。自分では気づかぬまま、セレンは、いつもの冷たい無表情に戻ろうとしていた。
 ルークは、黙ってセレンを見ていた。彼は、セレンの変化に気付き、失言を心から悔いていた。友達になれそうだと思ったのに、信頼を築くより前に失おうとしている。
「・・・ごめん。見なかったことにする。もう言わない」
 沈んだ口調でルークは言い、未練を持って続けた。
「ただ、それを見ても見なくても、君に会えてうれしかったし、友達になりたいと思った。それは本当のことだから」
 にこ、と笑ってみせる。穏やかで淋しげな微笑みに、セレンは思わず見とれた。しばしの沈黙のあと、ぽつんと言った。
「ぼくには友達って、いないんだ。ひとりも。君は・・・いいの?」
 ルークは一瞬、何を言われたのかわからないような顔をしたが、すぐに、きらきらした笑顔になって立ちあがり、セレンの手を引っぱった。
「もっと、森の奥まで遊びに行こう、二人で」

 

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