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赤い小鳥の姫君(05)

 フィリシアが振り向くと、そこには、小柄な老婆がちんまりと立っていて、目をきらきらさせていた。
「お邪魔するよ、フィリシア姫。どんなあんばいかと思って来てみたが、なんだい、全然だめじゃないか」
「・・・何のお話ですの?」
「決まってる、アマラのことさ!」
 老婆は持っていた杖で床をトントンと叩いた。
「あんたたちがガツンと言ってやらなきゃ、あの王も王妃も王女も、反省なぞしないよ!」
「反省って?」
「なんでもアマラの思い通りにしようってことさ」
「どういうことですの?」
 フィリシアが尋ねると、老婆はまた杖でトントンと床を叩いた。
「あんただって、頭はそう悪くないんだから。ちょっとくらい考えたんじゃないのかい? もし鹿狩りであんたが鹿を獲れなかったら、いい恥さらしになってたってことを」
「・・・でも、実際には良い成績が取れました」
「音楽会だってそうだ。王子の助けがなかったら、あんたはアマラの引き立て役だった」
「・・・でも、実際には良い演奏ができました」
「そうだね。だけどあの王と王妃と王女は、あんたが失敗することを期待してたんだよ」
「そんな! 理由がありません」
「理由なぞ決まってる。アマラをより可愛く賢く魅力的に見せるためさ! そうして、あわよくば大国リーデベルクの次期国王の花嫁に収めるためさ! 労せずして他人を思い通りにしようとするのは、国王一家の悪い癖でね。どうやらアマラが小鳥だった三日間、何も学ばなかったようだ」
「では、あなたは・・・」
 フィリシアが言いかけると、老婆はうるさそうに手を振った。
「もちろん、私がアマラを小鳥に変えたのだよ。そんなことより、今起こっていることを話そうじゃないか。王子は夕食のあとに引き止められて、今は国王一家と音楽を聞きながら歓談中だ。そして国王一家のほうは、王子に一服盛ろうと企んでいる」
「ええっ!」
 フィリシアが顔色を変えると、老婆はにこりと笑った。
「安心しい、毒じゃあないし、あの王子には効きゃしないよ。だが、そろそろ王子は怒るかもしれないね。一緒に見てみるかい」
 老婆は杖を壁に立てかけると、服の下から大きな水晶玉を取り出して、両手に抱えた。

 

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