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赤い小鳥の姫君(08)

 あくる朝、よく晴れた空の下、国王一家は二人の出発を見送ってくれた。
 前夜のことは誰も言わなかったし、アマラも屈託なく笑っていた。
「フルートお兄さま、フィリシアお姉さま、またお会いできる日を楽しみにしています」
 そうしていると本当に可愛らしくて、旅人たちも口々に別れを惜しんだ。
 城下に出てから、はじめてフルートが言った。
「ゆうべ話す機会があってね、アマラが君のことを尊敬していたよ。何でもできるって」
 では、フィリシアがアマラの思い通りにならなかったことを、良しとしてくれたわけだ。
 フィリシアはほっとしながら、こちらはこちらで、気になっていたことを尋ねた。
「ねえ、フルート」
「何?」
「あのね。あなたには、国元に、その、だれか、大切なひとがいる・・・?」
 フルートは驚いたようだった。
「アマラに聞いたのか。いつのまに。昨夜はそれで質問責めに・・・ああ、どんな人かは聞いてないんだね」
「ええ」
「髪は、月の光のような金色をしていてね!」
「・・・ええ」
 フルートは楽しそうだ。ちくり、とフィリシアの胸が痛む。
「瞳は、魔除けの宝石のような深い緑色で」
「・・・ええ」
「やさしくて、ふるまいが優雅で、話し上手で」
「・・・ええ」
「外国語に堪能で、神話伝承に明るくて、剣術が得意で」
「・・・待って、それって」
「すこし神経質で、ときどき気分屋で・・・って、ここまでは話さなかったけれど」
「セレンのことじゃない! じゃあ、全部」
「そう、嘘だよ。いつ嘘だと言おうかと思っていたら、途中でおよそを察した王が、明かさなくていいと首を振るから、結局明かさなかった」
「そうだったの・・・」
「・・・君は?」
「え、何?」
「いや、なんでもない」
 そうして、今日も旅は続いていくのだった。

(完)

 

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