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化身の魔女(05)

「ふうん。なるほどね」
 ルークが不謹慎なほど興味深げに言った。
「それで友達の身代わりに、面倒がないような一人者を探してたわけか」
「あんた達がもっと嫌な奴だったら、二人まとめて魔女に差し出してたかもしれないけどさ」
 キートは力なく笑った。ルークも笑って、
「それで、もし俺が一人だったら、俺はどんな目に会うところだったんだよ?」
「・・・一人だって、やっぱり俺、あんたのことは連れて行けなかったと思うよ」
 キートはちょっと考えてから言ったが、質問に答えて、
「魔女はね、つかまえた奴を、何か別のものに変えてしまうんだ」
と言った。
「別のもの?」
 ルークが訊き返すと、うなずいて、
「うん。動物とか、鳥や木や花や、何でも。俺、一所懸命に探したけど・・・だめだったんだ」
「探した?」
 キートのため息まじりの言葉を、ルークが聞きとがめた。キートは素直に、
「うん。どれが友達か、探したんだよ。見つけられれば、助けられたんだ。他につかまってる人も全部さ。でもあんなの、わかりっこないよ。魔女だって、だからそんなこと言ってるんだし、現に、今まで誰もできなかったんだ」
 ルークは――彼としては慎重なことに――ひと呼吸おいて、さらに確認した。
「ひとり探し出せれば全部助けられるっていうのか?」
「うん、でもあんなの無理だよ」
「どうやって探すんだ?」
「無理なんだよ。チャンスは一度だけでね。魔女は、つかまえた人間の姿を変えて隠してしまってから、その仲間を、ある時には花でいっぱいの原っぱに連れてって、この花の中から見つけ出せって言う。ある時には、空に鳥をたくさん飛ばせて、その中から探せって言う。俺の時は、森を自由に歩いて木の中から探せって言ったよ。あんちくしょう」
 わずかな間、曖昧な沈黙が落ちた。そして、セレンがはっと気づいて止めるよりも早く、
「それだけ?」
と、ルークが口にしてしまっていた。
「それだけ、だって!」
 少年は打たれたように顔を上げ、かっと怒りに顔を染めた。
「それだけ、だって! 俺がどんなに・・・」
「いや、つまりね」
 セレンが急いで割って入った。
「こいつが言いたかったのは、それで本当に全部かってことだったんだ。たとえ探し出せたって、その後にもどうせ、いろんな面倒があるんじゃないかって」
 セレンはルークの不満げな顔には気づかないふりをした。キートは納得のいかない様子だったが、
「・・・ああ。ううん、それだけだよ。あんな魔女の言うことが信用できたらだけど」
 一応は気を静めたようでそう言った。

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