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化身の魔女(19)

 余談ではあるが、セレンが見た夢の話。町へ行く道すがら、彼がルークに話した物語は、こんなふうなものだった。
「気がつくと、さびれた知らない街の中に、ぽつんと立っていたんだ。日が暮れかけたような明るさだったけれど、それは最後までずっと変わらなかった。つまり、そこには朝も夜もなかったんだ。人はぽつぽつと歩いていたけれど、寂しそうだった。
 ぼくはとりあえず、街の広場に行ってみることにしてね、どこにあるかは夢だからわかっていて、ともかく行ってみたんだ。そうすると、広場には立て札があって、おふれが出ていて、何と書いてあるかといえば、その国の王女のことだった。
 曰く、王女は世界中で一番醜い娘で、自分のもとにやって来る求婚者たちが、自分でなく王国めあてにやって来ると信じている。だから、愛を試すために求婚者達に試練を与えていて、その試練に失敗した者は死刑。とのことだった。
 それで、そのおふれを知ったぼくは、自分がどうしてこの街にいるのかを思い出した。君を探しに来たんだってね。そうして、怒らないでほしいのだけれど、その醜くて残酷な王女様こそ、君の化身だとわかったんだ。それでぼくは、王女様に会うために、城に出向いて行った。
 行くと、すぐに会わせてくれて、ただし、この王女様は、醜い顔を人に見せるのが嫌だと言って、いつでもベールを12枚かぶっているんだ。ああこれを外さなければいけないんだな、と思った。ぼくが結婚を申し込むと――え? だって、君の化身ではあっても、彼女は女の子だったわけだから――すると、彼女はぼくを嘲笑して、『それでは、私が今日この城に隠す指輪を、明日来て見つけ出してください』と言うんだ。それでぼくは承知して、翌日にもう一度出向いて行った。
 まず広間に行って、王女様にごあいさつを賜ってね。それから始めたのだけれど、ぼくも探し出すのが本人ではなくて小さな指輪では自信がないからさ、同行してくれるようにお願いしてみたら、あっさり承知してくれた。あとは簡単だよね。王女様は君ほど無関心を装うのが上手ではなくて、しかも相手はぼくだもの、どんどん道ははかどって、ぼくは首尾よく指輪を探し出した。
 可哀想に王女様は泣き出しちゃってね、それがさ、いまだに、ぼくが財産めあてで来たと思ってるんだ。それでぼくは、指輪を見つけた塔の小部屋で、彼女をなぐさめる羽目になった。もっともそういうのは得意だからね、どんなにぼくが彼女を大切に思っているかを、こんこんと説いて聞かせたんだ。――え? だから言ってるじゃないか、彼女は女の子だったんだって。それでぼくはとうとう彼女を口説き落とした。そうして、いやがるのを説き伏せて、12枚のベールをそっと外したんだ、そうしたら・・・」

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