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(光り姫)(02)

 城を取り巻く緑を抜けると、さほど遠くないところに丘があり、丘を下ると湖がある。
 以前、ばあやと一緒に遠足に来たことのある道を、フィリシアは妖精たちに導かれて歩いた。なぜか誰にも出会わない。
 道すがら、妖精たちはフィリシアに話した。
「私たち、フィリシアさまにお願いがあるのです」
「フィリシアさまのお年を数えて待っていました」
「光り姫さまのご友人になって差し上げてほしいのです」
 光り姫さま。たしか、小さい頃にもらった光の首飾りは、本当はそのひとのためのものだった。
「光り姫さまって、どんな方?」
 訊くと、妖精たちは口々に答えた。
「お優しい方」「お可愛らしい方」「お淋しい方」
 それなら友達になれるかもしれない、とフィリシアは思った。妖精たちは補足して、
「元は人間でいらしたのに、人間のお友達がいらっしゃらないのです」
「人間の目に触れてはならないきまりがあるのです」
「選ばれた人間とだけ、お会いできるのです」
「私、選ばれたの?」
 フィリシアは尋ねた。妖精たちは、少し緊張した声で答えた。
「いいえ、まだ」
「でも、私たち、フィリシアさまが選ばれると信じています」
「選ぶのは、剣なのです。これからご案内します」
 話しているうちに、湖についた。岸には、小舟が一艘、夏の風に揺れていた。
「どうぞお乗りください」
 言われて乗り込むと、ひとりでに動き出す。
 湖の真ん中の浮島で、小舟は止まった。
「どうぞお降りください」
 言われて降りると、浮島には、小さな石造りの祠があった。きっと、この中に。
 果たして、フィリシアが祠を開けると、中の台の上には、燦然と輝く黄金の剣が、鞘に収まった状態で乗っていた。柄の部分には、深い青色をした宝石が嵌め込まれている。
「どうぞ剣を抜いてください」
 妖精たちが、さやさやと囁きかける。フィリシアは剣を持ち上げた。見た目よりも、ずっと軽くて、子供のフィリシアでも容易に扱える。装飾用の剣なのかもしれない。
 鞘と柄を持って、思い切って引き抜くと、剣はすらりと抜けた。刀身も金色だった。
 妖精たちは、わっと喜びに沸いた。
「抜けたわ! ああ、やっぱり!」
「フィリシアさまは、剣に選ばれました!」
「光り姫さまに会って差し上げてください。どんなにお喜びになるでしょう!」

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