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始まりの物語(01)

 あるとき、大陸の北東に位置するイルエンという国に、二人の姫君がいた。
 二人はいとこ同士で、北方特有の美しい青い髪と青い目をしており、顔かたちや雰囲気が良く似ていたので、周りの人々はしばしば二人を取り違えることがあった。また、二人のほうもそれを承知していて、わざとお互いに似せて楽しんでいるふうなところがあった。姫君たちは、年上のほうがアイリーン、年下のほうがマデリーンという名前だった。

 その頃、悪しき魔女がイルエンを訪れた。魔女は高い山の上に居を構え、国王を脅した。王家の財と、アイリーン姫、マデリーン姫を差し出さねば、国民をみな石に変えるというのだった。国王は、国で一番力のある、魔法使いと、月の聖者と、太陽の聖者を呼んで対抗しようとしたが、魔女の力は強大で、抗いようがなかった。かろうじて、魔女の魔法を退けることのできる盾が二枚用意できただけで、誰かがこの盾を持って魔女を倒しに行かなければならなかった。

 ところで、魔女が二人の姫君を望んだのは、自らの予言の力によって、二人のうちのどちらかが自分を滅ぼすと知り、己の手でこの姫君たちを葬ろうと決意したからだった。また、その予言は、国王側の術者たちにも知りうるものだったので、二人の姫君は予言どおりに魔女を倒しに行かなければならなくなった。しかし、どのようにすれば魔女を倒せるのかはわからなかったうえ、魔法を防ぐ盾は重すぎて姫君たちには使えなかった。

 ちょうどこのとき、内陸のふたつの国、リーデベルクとクルシュタインの王子は、それぞれ花嫁を見つけるべく、共に旅をしてイルエンにたどり着いたところだった。二人の王子は、アイリーンとマデリーンを正しく見分けることができ、リーデベルクの王子はアイリーンと、クルシュタインの王子はマデリーンと、それぞれ将来を誓いあった。二人の王子は、二枚の盾を持って、姫君たちとともに魔女を倒しに行くことにした。

 王子たちと魔女との間に、熾烈な戦いが繰り広げられた。だが、魔法を防ぐ盾が役に立った。石の魔法も、火の魔法も、雷の魔法も、王子たちを傷つけることはなかった。ついに、王子たちは魔女の首を胴から切り離し、勝利を収めた。予言とは異なる結末だったが、みな安心し、その場を離れて、疲れ切った体をしばし休めた。

 ひとり、マデリーンだけが、不安を覚え、勇気を振り絞って、魔女の首の転がっているところまで戻って行った。すると、どうだろう、魔女の首はぶつぶつと呪文を唱えている最中だった! マデリーンは悲鳴をあげて、魔女の首を、近くを流れている小川に押し込んだ。魔女は小川の中で、カッと目を見開いてマデリーンを見つめた。
「おまえだったのか。おまえが私を滅ぼす娘だったのか。おまえは・・・」
 マデリーンは、とっさに機転を利かせて、肩越しに振り返って叫んだ。
「こっちに来ちゃだめよ、マデリーン!」
「おまえは・・・アイリーンだね」
 魔女はにたっと笑った。
「おまえの現在ではなく、未来を呪ってやろう、アイリーン。おまえには子は生まれない。もし生まれたとしても、すぐに死ぬる。もし生き延びたとしても、年頃になったとき、自分の国の自分の城で、気がふれて、やっぱり死ぬるだろう」
 そして、魔女はごぼごぼと水を飲んで溺れ、今度こそ滅んだ。

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コメント

こんにちは~♪

今日も暑いです。
朝からセミの鳴き声の大合唱で、ちょっとウザいけど
夏真っ盛りって感じで許せます。

雪村さんのブログ
気になりながら、大作なんだろうと想像して
敷居が高くて読むのを控えてましたが
今日は、このページを、先ず読ませていただきました。
ファンタジー、メルヘンとは、かけ離れた私が読むのは
申し訳ないのですが
私なりに、楽しみながら少しずつ読ませていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

ざわさん、こんにちは。
わあ、いらっしゃいませ~heart01

セミ、鳴いてますね~。
子供のころ、理科でセミの抜け殻を観察したので、
ミンミンゼミとアブラゼミの抜け殻を見分けることができますconfident

ブログをチラッと、のぞいてみてくださって、どうもありがとうございます♪
お話によって、話の長さも雰囲気も違うので、読みやすいと感じるものを読んでいただけたらいいな、と思いますshine

どうか、ざわさんのお気に召す物語がありますように…clover

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