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華飾の町(04)

「敵意の理由・・・」
 宿の主はつぶやくように言い、疲れたように続けた。
「決まっているだろう。嫉妬だ。あんたがたは、我々よりも美しい。それだけだ」
 低く太い声。それは、この町に入ってから初めて聞いた、偽らぬ、人間的な声だった。
 宿の主はそれきり黙ってしまった。セレンは先を促そうと口を開きかけたが、そのとき、ノックの音がして戸が開いた。
「何か物音がしたようだったけれど」
 ゼラルドだった。セレンが答えて、
「何でもない。君には関係ないよ」
 つっけんどんに言われても、ゼラルドは気にもとめなかった。宿の主人を見ると、
「ふうん、ご主人はこちらにいらしたのだね」
 つかつかと中に入って来ると、目を合わせない宿の主に、
「水差しに入っていた蛇は、いまお返ししてもよろしいですか?」
 差し出した白い手には、小さな黒い蛇が巻きついていた。宿の主は悲鳴をあげて後じさりし、足をもつらせて転ぶと、蛇をつきつけられて気絶した。
 蛇はすぐに、紙切れに変わった。
「猛毒の本物は処分済みだ。どこで調達したのやら。君たちのほうは?」
「こちらは問題ない。おそらく、君を一番恐れていて、顔を合わせずに始末したかったのだろう」
と、フルート。
「これだけ裕福な町だから、自衛のための手段は色々持っているはずだよね。表には見せないだけでさ」
と、セレン。
 ゼラルドは物憂げに頷いて、
「何事もないなら、それでいい。フィリシアのところにも声をかけて来たけれど、特に変わったことはないようだ。では、おやすみ」
 ゼラルドが去ったあと、フルートとセレンは相談して、宿の主を片方の寝台の上に乗せ、布団をかけてやった。そして、もはや害なしと判断して、自分たちも休んだ。

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