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邂逅(02)

目の前の空間がゆらゆらと揺れて、闇がひとところに凝ったかと思うと、その中からひとつの人影が現れ出る。
「わらわの出兵を妨げるのは、そなたらか」
青白い肌、黒い髪、濁って焦点の定まらない黒い瞳。顔の下半分を黒いベールで覆い、黒いドレスを着ている。
彼女はゆらゆらと宙に浮き、二人の剣の届かない高さに上った。
ゼラルドが、身を守るための呪文を何かつぶやいて、二人の周りに半球形をした金色の壁を作ったが、彼女は嘲笑った。
「そんなもの! おまえたちは、闇の力に呑みこまれ、息が詰まって死ぬがいい!」
彼女が両手を広げると、闇そのものと思われる漆黒の靄が降りて来て、ゼラルドの作った防護壁をも越えた。
剣では靄は切れないだろうと思いつつ、二人は反射的に黄金の剣を抜いて身構える。
すると、迫って来た闇は、びくりと震えて二人から離れた。
「何?」
彼女が驚いた気配があり――闇は霧消した。何が起こったのかわからないのは二人も同じだった。
「・・・そなたら、そこに何を持っている」
低い声で彼女が問うが、二人には何のことかわからない。
「・・・レティカの宝剣か!」
彼女はあえぐように言った。二人ははっとした。抜き放った宝剣が守ってくれたのだ。
「くっ・・・わらわには手出しのできぬさだめ。詮無きかな。しかし、いずれまたあいまみえようぞ」
悔しそうに言って、再びもやもやと固まった闇の中に消えてゆこうとする彼女に、
「待て! おまえは何者だ!」
と、フルートが問うた。
「わらわか。わらわは・・・闇姫」
その言葉だけを残して、彼女は消えてゆく。
闇姫が消えてしまうと、草原は明るくなり、さきほどまで垂れこめていた黒い雲も、ちぎれて風に乗り、飛び去っていった。
明るい陽光が戻った下で見る草原は、とてもさっきまで影に埋め尽くされていたようには見えない。
自分一人が幻を見たのでないことを確かめるように、二人は顔を見合わせた。
そして、これが、闇姫との最初の出会いだった。

(完)

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