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暖炉(02)

 部屋の中では、暖炉に火が赤々と燃えていた。旅人たちは、ほっと一息ついて外套を脱いだ。
「外は寒かったろう。ほれ、もっとこっちに来て火にあたりなさい。いま茶を沸かしてやるからの」
 老人は旅人たちにそれぞれ小さな丸椅子を与えてから、鍋に、水と、青い花びらのようなものを入れて煮立て、ふたつの椀に注いでくれた。
 旅人たちは礼を言って飲んだ。良い香りのする青い茶は、冷えた体を芯から温めてくれた。
「行き暮れていたので、本当に助かりました」
と、金髪の若者が言った。困ったように笑いながら、
「行けども行けどもダイヨル湖にたどり着かないため、いったんカラクの町に戻ろうと引き返したのですが、今度はカラクにもたどり着けず、頭をひねっているうちに日が暮れてしまったのです」
「ほう、ほう」
 老人はうなずいて、
「湖に出るなら、明日、明るくなってから北を目指せば良いじゃろう・・・ところで」
と、声を低め、
「そちらの方は、もしやローレインのお人かね」
と、黒髪の若者に向き直った。声を震わせ、ささやくようにローレインの言葉で尋ねた。
「ダダ・ザナン・ルーゼン?(もしや王家の方ではありませんか)」
「・・・なぜ、そう思う」
と、黒髪の若者は内陸の言葉で静かに応じた。
「それに、連れはローレインの言葉がわかる。秘密の話はできない」
「これは失礼を」
 老人は金髪の若者に目を戻した。彼はすました顔で茶を飲んでいた。
 老人は二人を見比べながら、
「あなたがたは・・・」
と、つぶやいたが、自分も安楽椅子に座ると、
「ダイヨル湖に行けなかったのだとすると、知らぬうちに隠れ里に行って来たのかもしれんよ。いつでも誰でも入れるわけじゃない。その隠れ里というのはの・・・」
 暖炉の前で、ぽつりぽつりと語り始めた。

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