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2012年2月

作者より:(雪)

雪が初めてなら、雪合戦や雪だるま、やってみればいいのにね。

次の更新がいつになるかは未定です。
本編か番外編か、長いのか短いのか、誰をメインにするか、等々いろいろ迷ってます。
どうか気長にお待ちくださいませ。

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(雪)(02)

「・・・ユキガッセン? ・・・しない」
 ゼラルドが断ると、ルークは続けて、
「じゃあ、雪だるま作らないか?」
「・・・ユキダルマ? ・・・いや、しない」
「どうしてさ」
「・・・・・・寒いから」
「そっか」
 ルークは案外素直に納得して頷いた。
「そういえば、君は病み上がりだもんな。ちゃんとあったかくしてろよ?」
「・・・うん」
 先日あんなことがあったのに、気遣ってくれるのか。礼か謝罪のどちらかを言いたかったが、どちらを言うべきか迷って、ゼラルドは結局どちらも言えなかった。
「じゃ、また」
「ルーク」
「ん?」
 部屋を出て行こうとしていたルークは戸口で振り返った。それへ、
「春になったら、ぼくはここを出て行こうと思う」
「行くあては?」
「ない。だが、いつまでもここに留まっているわけにもいかないだろう」
「路銀は?」
「行く先々で、医者か占い師の真似事でもしよう」
「ふうん?」
 ルークは少しだけ意地の悪い笑みをにじませたが、口に出しては、
「わかった。発つ前には一声かけてくれ」
「ああ」
「それじゃ、また」
 さらりと言って、出て行った。
 ゼラルドは再び窓に向き直って、降りしきる雪を見ながら思った――これでいい。遠い祖国の刺客に追われる身なれば、長く留まってこれ以上彼らに迷惑をかけてはいけない。

 そう、このときには、まだ誰も、次の春がどのような冒険の旅を伴って訪れて来るかを知らなかったのだった。

(完)

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(雪)(01)

 暖かい部屋と、暖かい衣類を借り受けてはいた。が、それでもなお、異国の冬の寒さは、石壁を通り抜けて部屋の中までじわじわ滲みて来るように思われた。
 今朝はまた、昨日よりもいっそう、ことさらに寒いようだ――そう思いながら、ある朝、ディア家の客室でカーテンを開けた黒髪の若者は、
「ああ・・・」
と、思わず小さく声をあげた。窓の外には、彼が生まれて初めて見る、本物の雪が降っていた。見下ろせば、地面はすでに、すっかり白くなっている。
 しばらくの間、ゼラルドは、大粒の雪がひらひらと舞い落ちるさまを、飽かず眺めていた。だんだん心が空っぽになって来ると、思い起こされるのは故郷の人々のこと・・・。
 リオンにもこの景色を見せてやりたかった、と、彼は残して来た従者のことを思った。あの短い過酷な逃避行に、進んで付き従ってくれたリオンは、最後の最後で置き去りにされたことを、どう思っただろうか。
 そして――義妹のこと。そう・・・ユリアにも、この景色を見せてやりたい。珍しいものや美しいものが好きな義妹は、きっと無邪気に喜ぶだろう。そうして笑っているときの義妹は、嫉妬に狂った殺人鬼などではなく、ひとりの聡明で可愛らしい少女だ。果たして彼女は、ゼラルドが姿を消したことで、正気に返ってくれただろうか・・・。

 どれくらいの間、そうして雪を眺めながら物思いにふけっていただろう。ゼラルドは、廊下を走って来る足音に気付いて、我に返った。軽快な足音はまっすぐこちらに向かって来る。
 振り向いて、部屋の扉を見つめていると、トントンと形ばかりの軽いノックがあって、返答を待たずに扉が開き、ルークが姿を現した。いたずらっ子のような表情で、次の瞬間、
「えいっ」
と言いながら何かを投げて来る。一瞬のうちにゼラルドはそれが何であるかを見極めた。何か白いもの・・・雪の玉?
 よけようと思えば、いくらでもよけられたはずだが、実際には彼は、腕を上げて雪玉を受けただけだった。雪玉は、くしゃりとつぶれて床に落ちた。なぜよけなかったのかは、ゼラルド自身にもわからなかった。
 そして、ゼラルドよりもルークのほうが、そのことに驚いた。
「えっ」
 ルークは真顔で、何が起こったのか確かめるように二三度まばたきをし、それから、はじけるように楽しそうに笑った。
「はは、当たった! なあ、外で雪合戦しないか?」

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予告:(雪)

いつもブログランキングの応援をありがとうございます。
とても励みになりますheart01

さて、今回はゼラルドの番外編。全2回の小品です。
彼は、故郷を離れて内陸にやって来たあと、しばらくセレンの家の一室を借りて暮らしていた時期があり、これはその頃のお話。

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作者より:「暖炉」

結局、良いタイトルを思いつかず、予告のままの「暖炉」になりました。
ゼラルドが指を傷つけた経緯は、迷った末、入れませんでした。
この二点は、のちのち気が変わったらこっそり直しちゃうかも…。

内陸諸国の王侯貴族は、教養としてローレイン語(ウェルザリーン語)を学びます。
だから、ローレイン出身のゼラルドでなくとも、フルートもフィリシアもセレンも、ローレイン語は習得済みです。
が、たぶん外国語全般に関して一番手抜きしているのはフルートで、
「外国語なんて、片言がわかれば、あとは勘と度胸だろう」と思っている節があります。
まあ、それはそれで合っているような気も。

次回の更新は未定です。
そろそろ番外編にしようかな。
しばしお待ちくださいませ。

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