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救出の報酬(01)

 知らない街をひとりで歩くのは、あまり好きではない。フルートやフィリシア、もとい、ルークやフィアは、新しい街に着くと喜び勇んで飛び出していくが、セレンに言わせれば、よくそんな無茶ができると思う。
 文化も風習も異なるに違いないのだから、「現地の誰か」に案内してもらうのが一番いいに決まっている。その「誰か」は、どうせだったら可憐な女の子がいいなあと思うし、こちらに好意を持ってくれていたら、なお嬉しいと思う。ついでに言えば、案内してくれたお礼がキスひとつで済んだら手間がなくていいし、それで相手も喜ぶんじゃないかと思うときもあるのだけれど、そこは最近すこし考えを改めて、何か記念になりそうな装飾品を買ってあげるようにしている。捨てたくなったら捨てればいいし、換金したくなったら換金すればいい。

 そんなわけで、セレンがいつものように、「ひとりで歩いている、急いでいなさそうな、可愛い女の子」を探しながら、ふらふら歩いていると、なんだかちぐはぐな男女二人連れに遭遇した。
 カップルに声をかけたって意味がないから、普通なら気にせずすれ違うところなのだが、すこぶる柄の悪い大男――長身のセレンより背丈があるうえ、がっちりと厚みのある体つきで、人相が凶悪だ――が、可憐そのものの彼女――きれいな赤毛が印象的で、長い睫毛を伏せ、思いつめたように下を向いている――を、しっかり背中に手を回してエスコートしているさまは、恋人同士というより、むしろ、誘拐犯が人質を連行しているような不自然さだった。
 仮に恋人同士だったとしても、彼女のほうが楽しんでいないのは明白だ。ぼくと歩いてくれたら、そんな顔はさせないのに。
「こんにちは、お嬢さん。デート中?」
 気易く声をかけると、赤毛の娘は顔を上げ、困惑したような瞳をセレンのほうに向けて、心細そうに、両手を胸の前で重ね合わせた。連れの男が、凄みをきかせた声で、
「わかってるなら、声かけて来んじゃねえよ」
と吐き捨てる。ふうん。
 わかったことはみっつ。ひとつめ、この可愛らしいお嬢さんは目が不自由らしく、視線の焦点がうまく結べていない。ふたつめ、このお嬢さんには、たぶん内陸の標準語が通じていない(が、連れの男には通じている)。みっつめ、このお嬢さんは、おそらく西方の国から来た、そこそこ身分の高いご令嬢だ。右手の小指に二連の指輪は、西方の上流階級で、成年に達した未婚女性のしるし。
 西方で一番広く使われるシャガラ語なら通じるだろうか。セレンは言葉を変えてみた。
『こんにちは、お嬢さん。この野蛮な大男は、君の何?』
 すると、赤毛の娘の表情が変わった。焦点の合わない目を見開くようにして、
『お願い、助けて。人さらいです』

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コメント

どうもこんばんは、雪村さん。芝臣です。

「救出の報酬」(01)、拝読いたしました。

うおう、燃える! ありがとうございます! すでにリクエストどおりです!

セレン、探偵役をバッチリこなしているじゃないですかー。女ったらしっぽいのはご愛嬌ということで(苦笑)。

そして、事件が起こって、次回に続く。いい、最高にいい! いま、私の頭の中では『ルパン三世のテーマ』がエンドレスでかかっています(笑)。

とりあえず、この状況からセレンがどうするか、非常に楽しみです。というわけで、次回も大いに期待して読ませていただきます。

どうもありがとうございました。
それでは、また。

芝臣さん、こんにちは。雪村です。
コメントありがとうございます♪

全ての読者の方に向けて書いている物語ではありますが、リクエストによって蔵出ししたからには、リクエストしてくださった方のお気に召したなら何よりですconfident

る、ルパン三世のテーマですか? い、いえ、もちろん、それぞれの読者の方のお好きな脳内BGMで読んでくださればと思いますcoldsweats01

どうもこんにちは、雪村さん。芝臣です。

ポイント、ありがとうございました。とても嬉しく思いました。

さて、折り入ってご相談があります。
いつのことになるかわかりませんが、私は現代を舞台にした学園・青春小説(園城寺麗香・女子高生編)を書きたいと考えています。

しかし、その場合、このファンタジー・SFカテゴリから今のままではありえないのではないかと思って、せっかく雪村さんともお知り合いになれ、ランキングも伸びてきたのに非常に残念に思っています。
SFでもファンタジーでもなくとも、このカテゴリに残ることはありえるでしょうか?

どうか雪村さんのご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。

どうも失礼しました。
それでは、また。

芝臣さん、こんにちは。雪村です。
麗香先生の学生時代って、現代だったんですね。学生時代も極近未来なのかと思っていましたcoldsweats02

新しい作品も同じブログに掲載するのであれば、カテゴリ配分を変えれば良いのではないでしょうか。
新しい作品の掲載開始時に、「SF・ファンタジー」カテゴリよりも「学園・青春」カテゴリのほうに重みをつけた配分にすれば、芝臣さんちの実態に即したランキングになると思います。
「SF・ファンタジー」カテゴリの順位は下がっても「学園・青春」カテゴリの順位が上がった状態で新作スタートができますから、以後のランクは「学園・青春」カテゴリで伸ばせばよろしいのではないかと思います。

芝臣さんが現在連載中のハードボイルド小説が、麗香先生を主人公にすることで独自性の高い作品となっているのと同様に、新しい小説も、麗香先生が主人公であることで独自性の高い作品になるのかもしれませんね。
新しい小説を応援させていただくかどうかは、そのときが来て実際に読んでみなければわかりませんが、学園・青春小説として優れていれば新しい支持者の方も現れるはずですから、そこは気にせず我が道を歩んでください。

・・・と、思いました。
なお、もしこの話題が続くようであれば、芝臣さんちに移動して、悲愴ソナタの続きのあたりでお話しましょうwink

どうもこんにちは、雪村さん。芝臣です。

今回は私のぶしつけな質問にお答えくださり、大変感謝しております。

そうですか・・・やはりカテゴリ配分を変えるのが一番の解決策のようですね。
ただ、『園城寺麗香・女子高生編』はいつやるか、まだ決めておらず、しばらくは極近未来世界を描くかもしれないし、さらに時代をのぼってサイバーアクションSFになるか、はたまた、いっそ幻想世界ファンタジーで血沸き肉躍る大活劇をやってみたいという願望もあり、気持ちは不安定なのがしょうじきなところなのです。

が、『現代・学園・青春篇』をやるにしても、できるならば雪村さんの応援を得られるだけのクオリティとオリジナリティを持った作品にしたいものです。そのために麗香の女子高生時代を描こうと考えているのですから。

ともあれ、くわしくご説明くださり、非常にありがたく思いました。
なんにせよ、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

どうも失礼いたしました。
それでは、また。

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