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花嫁候補(05)

『ライラが迎えに来てくれましたよ、シェーラ』
 セレンが優しく声をかけると、シェーラはセレンの胸にすがったまま、いやいやをするように首を振った。セレンはライラに向かって、
『何か書くものを用意してもらえる?』
と頼んだが、侍女は依頼を予期して必要なものをトレイに揃えてあったので、すぐさま『どうぞ』と差し出した。セレンは苦笑しながら、トレイを侍女に持たせたままペンを持ち、さらさらと紙に必要なことを書きつけ、封をして、指輪を外し、封蝋に印章を押し付けた。
『では、何かあったら、これを』
『お預かりいたします』
 侍女はうやうやしく封書を受け取った。
『シェーラ。馬車までお送りしましょう』
『・・・』
 シェーラは泣きそうな顔をしたが、セレンが耳元で色々ささやくうち、こくんと頷いた。
 別れ際にもう一度キスと抱擁を交わしてから、シェーラは侍女に導かれて馬車に乗り、帰って行った。

 夜も更けて閑散としている大広間で、セレンは自分の主の姿を探した。
 フルートは、壁際で椅子に掛けて足を組み、物憂げにグラスを傾けていた。人に疲れたらしく、気配を絶っているようだ。周りには誰もいない。
 セレンが近づくと、フルートはグラスを干して差し出した。セレンはテーブルからビンを取って、飲みものを注いでやった。フルートは満ちる液体を見ながら、
「さっき君が書いていたのは何だい」
「ああ、見ていたのか。遊ばない王子様は知らないだろうけれど、あれは、ほら・・・食べちゃった証明書」
「食べちゃ・・・」
 グラスが揺れて、セレンは注ぐのをやめた。フルートは呆れた顔で、
「君、そういうものを配って歩いているのか?」
「見境がないみたいに言わないでくれよ。必要なときだけだ」
 セレンは自分もグラスを取って飲みものを注いだ。フルートはこめかみを押さえた。
「・・・おまえさ」
「・・・何?」
「本命とは全く進展がないのに、それでいいのか?」
「ほんめ・・・」
 セレンはあやうく飲みものを注ぎこぼしそうになった。
「誰のことだよ!」

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次回は土曜日になるかも。

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コメント

どうもこんにちは、雪村さん。芝臣です。

「花嫁候補」(05)、拝読いたしました。

が、しかし・・・うーん、困りました。
今回はまさにフルートとほぼ同じような気分でセレンを見てしまっており、このお話(05)だけでは感想は書けそうにないので、次回の結末までちょっと保留させてください。

ただ、それ以外の部分、たとえばライラみたいな侍女(メイドさん?・苦笑)とかはかなり好感を覚えたので、こういう侍女がそばにいるということは、現在のシェーラ嬢の境遇もそれほど悪くはないのではないか・・・とも思えます。

あと、フルートが渋かったですねえ。なんというか、「ああ、男やのう」みたいな印象を抱きました(笑)。

しかし・・・彼の言う「本命」って、ほんと誰なんでしょう?(苦笑)。
ここで下衆の勘繰りをしても、あまりよくないし、第一、外す可能性も高いので、この件はここではこれ以上、追及しませんけど、やはり気になることではあります。

とにかく、次回、どのような結末となるのか、非常に関心がありますので、どうぞ無理なく頑張ってください。

なんだか、今回はうまくまとめられずに、申し訳ありませんでした。
それでは、また。

芝臣さん、こんにちは。雪村@夕食後に寝入ってしまい起きたら2時でした。
コメントありがとうございます♪

そうですねえ、私はセレンの「必要なときだけ」発言が気になります。どういう判断基準なのかしら。
「相手にとって必要と思われるときは必ず」って意味じゃなかったら、ひどい目にあわせてやる~pout

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