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ひとこと通信欄

  • (2017/8/13朝)創作活動が進みません~。少しばかり夏休みをいただきます~。

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SF「夜景都市」(未完)

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2013年2月

(満月の夜に咲く花)(01)

 いにしえの黄金時代、大陸を統べて栄えた王国レティカは、東方ローレイン地方の反乱によって滅びた。ここまでは、歴史の先生が教えてくれたこと。
 先生が教えてくれなかったことは次のとおり。レティカ最後の王は、自らが討たれる前に、一人娘を、宮廷で最も力の強い魔法使いに託していた。そして、魔法使いは王女を妖精の王に預け、すべての魔力を振り絞って強力な魔法をかけた。すなわち、13本ある黄金の宝剣を世界に散らばせ、それらの剣が再び一堂に会するときまで、姫君が人の身に戻らないように、と。
 だから、レティカ最後の王女ミルガレーテは、数百年を経て、今もなお当時のままの姿で生き続けており、宝剣の持ち主のもとにだけ姿を現すことができ、そのミルガレーテと、この自分、クルシュタイン国の王女フィリシアは、不思議な縁によって友達になったのだ。――などと。
 話したところで、誰が信じてくれるかしら?と、少女は、青い髪を指でくるくるいじりながら思った。だって、ミルガレーテが他の人間の前に姿を現せない以上、フィリシアの話には何の証拠もない。他の誰にも抜けないらしい宝剣をフィリシアは抜くことができる、ただそれだけの話だ。
 幼い頃、妖精を見た話をしたときも、信じてくれたのは、ほんの一握りの人たちだった。お父さまと、お母さまと、ばあやと、宮仕えの魔法使いたち。それだけ。だから今回は、誰にも言わずにおこう・・・ううん、お母さまだけにはお話しておこう。お母さまは、自分も子供の頃に妖精を見たことがあるのだと、前に教えてくれた。きっと信じてくれる。「妖精のお姫様」と友達になったのだと、それだけ話そう、二人きりのときに。
「まあフィリシア、それは素敵なお話ね」
と、王妃マデリーンは優しく微笑んだ。信じてくれたのかしら、よくわからない。
「でもフィリシア、あなたは人間なのだから、人間のお友達や、あなたの小さな弟のことも、大切にしてあげてね」
 そうか、お母さまを心配させてしまった。人間のお友達・・・ミルガレーテはもともと人間のお姫様だ。けれど、その話をすると、きっと面倒なことになるから、話さないほうがいいだろう。伝説の王国レティカの最後の王女が生きていることは、大事な秘密だ。
「はい、お母さま」
と、フィリシアはおとなしく返事をしておいた。あまりに殊勝に返事をしすぎて、王妃からいたずらっぽく睨まれてしまったくらいだった。それでも、フィリシアはフィリシアなりに、最近いつもミルガレーテとばかり遊んでいたことを、ちょっぴり反省した。だから、自分と同じ色の青い瞳を、素直に見つめ返して、うなずいて笑ったのだった。
 旅の賢者が城に立ち寄ったのは、そんな折だった。頭髪も顎鬚も真っ白な賢者は、珍しいものを土産として持参していた。それは二粒の、花の種だった。
「心身清らな乙女が新月の晩から育てれば、早くも次の満月の晩に、その一晩だけ花が咲きまする。この老いぼれが持っていても宝の持ち腐れ。王女殿下に献上いたしましょう」

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次回は日曜日になりそう…。

予告:(満月の夜に咲く花)

お待たせしております。
迷った末に、フィリシアの番外編になりました。
短いです。全2回か3回。

たいへんロマンティックなタイトルになっておりますが、文字通り、「満月の夜に、花が咲く話」を淡々と書く予定です。あしからずcoldsweats01

まだモヤッとしていて、形になっていないので、掲載は次の週末になってしまうかもしれません、が、できるだけ早く載せられるように頑張りますhorse

近々、ブログの体裁もお色直しするつもりでいます。
アクセスして、いつもと違うデザインが出て来ても、慌てないでくださいね~cherry

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作者より:「夢の牢」

今回は、旅の仲間の人間関係を総ざらいするお話になりました。
その一方で、人物紹介的な描写は少なかったので、このお話から読み始めた方には、読みづらかったかもしれません。
該当するお客様には、大変申し訳なく思っています。お許しください。

また、出来上がってみると、他のお話との関係も深くなりました。
遅まきながら、予告記事に追記して、関係する他のお話の読了を推奨したいと思います。
ええと、「邂逅」と・・・「凶宴」あたり・・・かな? ちゃんと決めたら追記します。

そして。
次回、何を書こうか、またしても何も決まっておりませんsweat02
いつものように、1週間ほどお時間をいただいて、1週間後に、予告記事または状況報告にてお会いしたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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夢の牢(05)

「幻を見せた元凶は逃げ出そうとしている。どうする?」
と、フルートは続けた。
 言われてみれば、立ち込めていた白い靄は後退しつつあり、宿の入口付近に溜まって、そこから外に出て行くところだった。
 ゼラルドは、じっと見て、短剣を抜き、靄の最も凝っている一点めがけて投げつけた。
 ギャッと声がしたかと思うと、靄は嘘のように消えて、木の扉には、異形のものが縫い止められていた。それは、人の頭ほどの大きさをした黒い小鬼で、とがった耳、とがった歯、とがった爪をしており、まん丸な赤い二つの目をギラギラ光らせ、コウモリのような二枚の羽をバタバタさせながら、胸の真ん中に刺さった短剣を抜こうとして暴れていた。抜けないとわかると、しゃがれた声で叫んだ。
「卑怯者! 卑怯者! 我ハ、宝剣ヲ持ツ者ヲ、直接攻撃スルコトハデキナイノダゾ!」
 フルートとゼラルドは、その台詞の内容に聞き覚えがあった。互いに目配せしてから、フルートが尋ねた。
「貴様は、闇、の眷属か」
「ソウダ。オマエ達ヲ一人モ捕エラレナカッタトハ不覚。ダガ、負ケヲ認メヨウ。放セ!」
 ゼラルドは冷ややかに笑った。
「逃がさねばならない理由など、ない」
 小鬼は、目玉をグルリと動かした。
「デハ、オマエ達ノ知ラナイ秘密ヲ教エヨウ。タトエバ、光リ姫ト呼バレル、ソノ女ハ」
 小鬼は、耳まで裂けた口で、ニターッと邪悪な笑みを作った。口を開いて喋ろうとした次の言葉は、しかし、永遠に失われた。セレンが小鬼を真っ二つに斬り下ろし、ゼラルドが光の刃を投げつけて、その骸を灰と散らせたからだ。
 ひとときの沈黙が落ちた。セレンが静かに言った。
「偽りの夢を見せる妖の語ることなど、信じられるものか」
「不本意だが同感だ」
と、ゼラルドが無表情に言った。
「そうだな」
と、フルートが応じて、姫君たちを振り返った。翳っていた青い瞳が、ふと和んだ。
「君たちは、少し休んだら。フィリシア、熱はもういいのか」
 フィリシアは、自分がミルガレーテとしっかり手をつないでいることに気づいた。不安そうな顔をしているミルガレーテに、心の中で呼びかけた。大丈夫、離さないから。
 休んで来ると言って、姫君たちが上の階に引き上げると、隣の台所から、慌てたように、宿の主人である老婆が出て来た。
「すまないね、お客さんを放り出して眠っていたみたいでね! 死んだ爺さんが迎えに来たと思ったけど、思い違いだったみたいだ。悪かったねえ、あんたたち、何か食べるかい」
 若者たちは、提案を受け入れた。体調の悪いフィリシアのためには、セレンが粥と薬を持って行った。
 そうして、若者たちは、なぜフィリシアがゼラルドを兄と呼んだのかについて話題にしたが、ゼラルドが何も語らなかったので曖昧なままになり、また、誰も、小鬼が何を喋ろうとしたのかについては口にしなかったのだった。

(完)

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夢の牢(04)

 話しながら、3人が靄の中を歩いて行くと、さほど離れていないところにセレンが立っていた。目を閉じて、口元に微笑を浮かべている。フィリシアが、
「セレン?」
と呼びかけたが、何の反応もない。しかし、
「セレン」
 フルートが呼んで、腕をぽんと叩くと、
「うるさいなあ」
と言いながら、眉を寄せ、目を開けた。
「せっかく良い夢を見て・・・」
 言いかけて、ミルガレーテに気付き、言葉を飲み込んだ。それから、そっと言った。
「あなたの夢を見ていました、ミルガレーテ」
「えっ」
 目をぱちぱちさせてから、ミルガレーテは、ふんわりと笑った。
「良い夢と言ってもらえて、嬉しいです」
 その笑顔を、セレンは眩しそうに見て、それ以上は何も言わなかった。
 さらに靄の中を進んで行くと、最後に、ゼラルドがいた。彼は、目を閉じていなかった。逆に、見開いていた。青ざめた顔で、彼だけに見えているのだろう目の前の「夢」を、じっと見つめていた。そして、誰が名を呼んでも、我に返る様子はなかった。一度だけ、セレンに呼ばれたとき、ローレインの言葉で『下がれ』と呟いたが、それだけだった。
 ゼラルドを取り巻く白い靄が、するすると濃くなった。
「いけない」
と、ミルガレーテが緊張した声で言った。手を伸ばし、ゼラルドの腕をしっかりつかんだ。
「このままでは、取り込まれてしまうわ」
「そんな!」
 フィリシアはもう一方の腕をつかみ、懸命に考えた。フルートはフィリシアの夢を見ていた・・・セレンはミルガレーテの夢を見ていた・・・もし、「身近な女性」の夢を見るのだとしたら、ゼラルドの場合は・・・決まっている、故国の妹姫のはずだ!
 そう思い至ったとき、知らず、フィリシアは呼びかけていた。
「お兄さま!」
 フルートとセレンが驚いたようにフィリシアのほうを見たが、フィリシアは必死の思いでゼラルドを見つめていた。ゼラルドは、びくっと肩を震わせた。そして、青ざめた頬のまま、ゆっくりと振り返った。視線がフィリシアの上で焦点を結び、長い沈黙ののち、
「・・・フィリシア」
 呟いて、ゼラルドは、はっとしたように辺りを見回した。フルートが、なだめるように、
「夢だよ、ゼラルド。君が何を見たにせよ、幻だ」
「幻・・・? 本当に・・・?」

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夢の牢(03)

 フィリシアは、うとうとと、何時間もまどろんで過ごした。
 夢うつつで、傍らに自分の宝剣を見つけたので――ゼラルドがお守り代わりに置いて行ってくれたらしい――、少しだけ鞘から抜いておいた。これで、<光り姫>ミルガレーテが自由に行き来できるようになるし、宝剣は持ち主が望まない限り、持ち主を傷つけることはない。
 さまざまな夢を見た。中には、正体不明の白い靄が、ドアの隙間から部屋に入って来て寝台に上がり、宝剣の刃に気づき退散していく、どことなく気味のわるい夢もあった。
 やっとまどろみから抜け出せたのは、夕方だった。熱は下がっているようで、頭もすっきりしていた――とはいうものの、また熱が上がるかもしれないし、今のうちに何か食べたほうがいいかもしれない。
 寝台の傍らには、ミルガレーテが座っていた。
「目が覚めた? 具合が悪いの?」
 心配そうにフィリシアを覗き込む。光り輝く金の髪が揺れ、神秘的な瞳が虹色に光った。
 フィリシアは微笑んだ。
「来てくれていたのね。ちょっぴり熱が出たの・・・たいしたことないわ。少し疲れていたのかもね」
 言いながら起き上がり、床に下り立ってみると、まだ少しふらふらする。
「レッティ、下まで一緒に行ってもらってもいい? よその誰かに会いそうになったら、消えていいから」
「そうね、知らないひとに会いませんように」
 ミルガレーテを連れて、フィリシアは部屋の戸を開けた。そして、驚いて小さく叫んだ。
「なあに、これ!」
 建物の中に立ち込める白い靄。これでは数歩先も見えない。かろうじて、二人の周りだけ靄が退くのは、きっと、<光り姫>ミルガレーテのおかげだろう。
 何が起こっているのか、二人は、ともかく1階に下りてみることにした。手をつなぎ、一歩ずつ慎重に階段を下りて、靄をかき分けるように歩いて行くと、まずフルートを発見した。彼は不快そうに眉をしかめ、目を閉じていた。
「フルート?」
と、フィリシアがおそるおそる呼ぶと、フルートは目を開けて、フィリシアを見た。すぐにその表情が和らいで、警戒態勢が解けて行く。白い靄が、少しだけ後退する。
「眠っていたのか、ぼくは。君の夢を見ていたよ、フィリシア」
「夢を・・・って、立ったままで? それに、なんだか怖い顔をしていたわ。私、あなたの夢の中で、何か仕出かした?」
 真面目な顔で問うフィリシアに、笑って答えて、
「いや。正確には、君の偽物の夢だ。君らしくないことばかり言っていた。もう旅は嫌だとか、国には帰りたくないとか、二人で逃げようとか。もうじき斬るところだった」

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全4回→全5回?

夢の牢(02)

 一方、ゼラルドは、フィリシアの宿泊部屋で、寝台の上に彼女を下ろしていた。
「手をわずらわせて、ごめんなさい・・・」
「別にいい。ゆっくり休みたまえ」
 フィリシアは、かけてもらった毛布を引き上げながら、微笑んだ。
「私、ずっとあなたに助けられてばかりね」
「ずっと?」
「初めて会ったときから」
「ああ・・・」
 ゼラルドは思い出して苦笑した。泣いている女性は苦手だが、対処は合っていたようだ。
 しかし、フィリシアが続けて口にした言葉は、さらにゼラルドの予想外のものだった。
「なんだか、お兄さまができたような気持ちがするわ・・・」
 その言葉はゼラルドに、いやおうなしに故国の妹のことを思い出させた。心の準備がなかったので、息の止まるような心地がして、彼は、とっさに返事ができなかった。
 フィリシアは、彼が機嫌を損ねたと勘違いしたようだった。
「ごめんなさい。本当の妹さんと離れ離れになっているのに、私ったら」
「・・・いや」
と、ゼラルドは、ようやく言った。ためらいながら、正直に告げた。
「光栄だ。ぼくも・・・君のような妹がいたら良かったのに、と思う」
 フィリシアは、にこっと笑った。
「少し休みます。おやすみなさい、お兄さま」
「おやすみ、フィリシア」
 飲んだ薬が効いてきたのか、フィリシアは、すぐに気持ちよさそうに眠ってしまった。少し無防備に過ぎる、と思わないでもなかったが、信頼されている証でもあった。ゼラルドは、そっと部屋から退出した。
 階段を下りてから、1階の異変に気付いた。一見、特に変わったところはないのだが、フルートとセレンがテーブルから離れて、それぞれ違う方向を向いて立ち尽くしている。テーブルの上を見る限り、食事の途中で席を立ったようだ。
 ゼラルドは、まずフルートに近づいた。フルートは目を閉じて、立ったまま眠っていた。何か不本意な夢を見ているらしく、形の良い眉をしかめ、剣に手をかけている。呼んでも反応せず、揺すろうとしても動かない。魔法にかかっているのだ。
 ゼラルドは、次にセレンに近づいた。こちらも目を閉じて眠っているが、穏やかな表情をしている。呼ぶと、うるさそうにしたが、揺すろうとすると、動かない。
 二人をこのような状態にしたのは何者なのか、ゼラルドは注意深く部屋を見渡した。気のせいか、うっすらと白い靄がかかっているように見える。いや、だんだん濃くなっている。背後に気配を感じて、さっと振り向いたゼラルドは、しかし、そこに見たもののせいで、一瞬、気がそれた。そして、彼もまた、そのまま夢の中へと落ちて行った。

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夢の牢(01)

 人里離れた小さな宿は、一行の他に客もなく、静かだった。
 朝食のとき、最初に気付いたのは、テーブルの向かい側にいたフルートだった。
「フィリシア? 具合が悪いのか?」
「そうみたい・・・」
 明らかに元気のない声で返事をしたフィリシアは、頬が赤らんでいて、ぼんやりと潤んだ目をしている。パンを一切れ、スープに浸して食べて、それで食事はおしまいのようだ。
 フルートの隣で、セレンが心配そうに、
「もしかして、熱が」
 あるんじゃないの、と言いかけたとき、驚いたことに、フィリシアの隣にいたゼラルドが、ごく自然な動作で手を伸ばし、彼女の額に手のひらを当てた。静かに、
「ああ、今日は動かないほうがいい」
と言って手を離し、
「食べられるぶんだけ食べたなら、熱さましを飲んで、部屋で休んでおいで」
 言いながら、いつのまにかその手に薬の包みを持って、王女に手渡している。
「ありがとう」
 フィリシアは素直に受け取って、コップの水で粉薬を飲んだ。
「ごめんね、お部屋で休んで来る」
 椅子から立ち上がろうとして、ふらふらとまた座り込んでしまうのを見て、セレンはフルートをつついたが、ゼラルドのほうが早く立ち上がっていた。
「部屋まで運ぼう」
「ごめんなさい・・・」
 ゼラルドは、ぐったりしたフィリシアを抱き上げて歩き出し、それから、はたと気づいたように足を止めてフルートのほうを振り返りかけたが、結局やめて、そのまま2階に続く階段を上って行った――いつも、他人のことなど関係ありませんという顔で取り澄ましている、黒髪の王子様が、だ。
 フルートとセレンは、半ばぽかんとして、その様子を見送った。
「おい、あの二人、あんなに仲が良かったか?」
「さあ。このまえ別行動していたときに親しくなったんじゃない?」
 セレンは言って、
「まあ落ち着きなよ。間違いは起こっていないと思うから」
「間違い!?」
「落ち着けったら。・・・?」
 二人はそこで口をつぐみ、宿の入口に視線を向けた。何か、よくないものの気配がする。
 警戒して立ち上がり、テーブルを離れた二人の前で、扉がゆっくりと開いた。入って来たのは白い靄だった。靄は、瞬く間にあたりに立ち込めて、二人にそれぞれ幻を見せた。
 見たもののせいで、ほんの一瞬、気がそれた。二人はそのまま、夢の中に落ちて行った。 

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予告:「夢の牢」

お待たせしております。
通勤電車の行き帰り、ぼんやりとお話をまとめているところです。

ところで、たまに書く「状況報告」とか「進捗状況」の記事って、もしかして、PC版トップページにアクセスする方には、気づいてもらいにくいのかも?…と、最近になって思い至りました。
「1週間後に」とか「次の週末に」とかお約束しているとき、期日までに連載のめどが立たない場合は、代わりに状況報告を出しています。
あれ?と思ったら、トップページの先頭一行で判断せずに、下までスクロールしてみてくださいね。

さて、なんとなーく、まとまって来た感触があるので、予告を出してみることに。
どうやら今回は、淡々と都合よく進むお話になりそうです。…って、いつもそうかcoldsweats01
旅の前半の終わりごろの話、というつもりでいたのは私の間違いで、後半の始めごろの話、「邂逅」の後ろに来る話になりました。いえ、闇姫は出ないし、直接のつながりはありませんが。
全4回?の、短めのお話です。

連載開始は日曜日の予定です。
どうぞよろしくお願いいたします。

***

追記:
必須ではありませんが、「邂逅」(全2回)と「空色のドレス」(全5回)が未読でしたら、先にお読みくださることをお勧めいたします。
余裕があれば、「
髪を編む」(全2回)と「(凶宴)」(全4回)も・・・
主要登場人物5人(フルート、フィリシア、セレン、ゼラルド、ミルガレーテ)の人間関係が何となく分かってからお読みいただくことをお勧めします。

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作者より:状況報告

予告でなくて、すみませんsweat02 まだ、次のお話がモヤモヤして固まらないでいます。

旅の仲間の人間関係はだいぶ書いて来たので、あとはフィリシアとゼラルドの関係を若干補足すれば、旅の後半へも進んで行けるかな、と思うのですが。
その話を、特に誰がメインということなく、仲間たち全員の話としてまとめたいと思いつつ、まだうまくまとめられません。

次の週末の3連休には、連載開始できたら、いいなあ。
予告はその手前で出せたら、いいなあ。
・・・という感じです。
無理なら、また「状況報告」をいたしますcoldsweats01

いつも応援ありがとうございます。
次作まで、もう少々、お待ちくださいませ。

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