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  • (2017/6/26夜) 「火の鳥」は、早割を使って、のんびりと印刷をお願いしたので、出来上がりは7/15頃です。オフセット印刷です。綺麗に刷れるといいな~。

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火の鳥(03)

 セレンは、賭場の主人の視線を追って、奥のテーブルを見た。
 テーブルの上には山のようにコインが積み上がっており、テーブルの周りには、これまた山のような見物客の人だかりがしていたが、どうやらそこでは、1対1のカード勝負がおこなわれているようだった。テーブルのこちら側で皆に手札を見られているのは、おそらく常連客。奥で壁を背に、ひとり片膝を抱えて手札を伏せているのは、そう、ルークだ。
 カードとコインの山のそばには、空になった酒瓶がゴロゴロと転がっていた。客たちがルークを酔い潰そうとしたのであろう無駄な努力の跡だ。ルークは薄く笑みを浮かべており・・・おや、珍しく、目が据わっている。どれだけ飲んだのやら。
 セレンの視線に気づいて、ルークはちらりと一瞬、入口に視線を投げて寄越した。表情は変わらなかったが、目の前にあるコインの山を、片手でずいと押し出した。
「これで最後にしようぜ、おっさん」
 勝負相手は、手札を見ながら熟考している。見物客たちは口々に喚いた。
「勝ち逃げはさせん!」「また、はったりだろう!」「今度こそ、こっちの勝ちだ!」
「・・・よし!」
 けしかけられた客は、自分も目の前のコインの山を押し出した。ルークがにやりと、
「恨みっこなしだぜ」
「望むところだ」
「せーの!」
 お互いに手札を表に返し、訪れた束の間の静寂・・・ついで、客たちの、失望の溜息。
 ルークは陽気に笑った。
「ははっ、俺の勝ち! おーい、おやっさーん、あがるから両替してくれよ!」
「・・・はいよ」
 賭場の主人はカウンターを出て、奥のテーブルでコインを勘定し、金貨に取り換えた。
 ルークは受け取って、ゆらりと席を立った。ある者は意気消沈し、ある者は物騒に殺気立っている、ごった返す客の中を、するりと抜け出て、カウンターに金貨を1枚置いた。
「自分で頼んだわけじゃないけど、俺の飲みしろ、払ってくぜ」
「ほ、あんがとよ」
「残りはここに置くから」
と、ルークは残りの金貨をカウンターに積んで、
「今夜はみんなで飲んでくれよな。俺のおごりだ」
 今度の沈黙のあとのどよめきは、驚きと歓声だった。賭場の主人は、目を丸くして、
「いいのか?」
「あぶく銭は、ぱあっと使っちゃわないとな! さ、帰ろうぜ、セレン」
 ルークはセレンを促して、外に出た。用心棒たちに、一人ずつ中に入って酒を飲んで来たらどうか、などと言っていると、賭場の主人が戸口から顔を出した。
「お、まだいたな。実はな、あんたたちに持って行ってもらいたいものがある」

延びます・・・sweat02

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