2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

ひとこと通信欄

  • (2017/12/11朝)また休日出勤などあったので、本編進んでおりません…。ふえーん…。

ランキング参加中!

  • 記事がお気に召したらクリックしていただけると、作者の励みになります。(1日1回まで)

    (投票せずに順位を確認したい方はこちらから。)

SF「夜景都市」(未完)

最近のトラックバック

プロフィール

  • 城

    雪村月路
    snow.moon.rainbow☆gmail.com
    (☆を@に変えてください)
    Twitter: @ariadne_maze
    ブログ更新量について
    愛読書100冊

    うちの子同盟 うちの子同盟

無料ブログはココログ

« 火の鳥(03) | トップページ | 火の鳥(05) »

火の鳥(04)

 賭場の主人は、ごつい手の中に、丸みをおびた小さな布の包みを持っていた。
「俺たちに? 何だよ?」
 いぶかしげに問うルークの目の前で、布の包みがほどかれて、セレンが首をかしげる。
「卵・・・のような形の、石かな? 見たことのない、炎のような模様だけれど・・・」
 賭場の主人は、うんうんと頷いて、
「実はな、もうすぐ孵りそうな卵なんだ。ときどき動くぞ。ゆきずりの客が、すかんぴんになって、金の代わりに置いて行ったんだがね。うんと珍しい鳥の卵なんだとさ」
「孵すつもりなら、あたためておかないと・・・」
「それがな、何もしなくても、こんなに熱いんだ」
 言われて、ルークとセレンは、まだら模様の卵に触ってみた。
「うわっ。この熱さで、ほんとに生きてるのか?」
「ふつうの生き物の温度ではないね・・・」
「とにかく、持ってってくんねえか。これも縁だって気がするからよ」
 賭場の主人は言葉を重ねた。
「なにしろ、いくら珍しくても、食えもしねえ雛鳥が生まれて来たって、俺も困るしな」
「そんなの、俺たちだって」
 言いかけたルークを、セレンが遮った。
「ゼラルドに渡してみよう。何かわかるかもしれないし、あの冷笑家は鳥が好きだろう?」
「そうだったか?」
 ルークは懐疑的な顔をしたが、
「じゃ、戦利品だと思って、もらっとく」
 布の包みごと受け取った。ふわあ、と、あくびをして言った。
「それじゃセレン、道案内よろしく」

 翌朝――。
 日の出とともに発たないと、次の宿泊地まで行き着けない。と、前日に言っていたのは、ルーク――フルートだったのだが。
 彼を欠いて3人で朝食のテーブルを囲みながら、セレンが、
「おそらく今日は出発できないから、各自、自由行動にしよう」
と言った。不思議そうな顔をするフィリシアに、にっこり笑って、
「王子殿下は二日酔いだよ」
と教えると、フィリシアは目をぱちぱちさせて、
「えっ。そんなことって・・・あるの?」
「うん、たまにね。負けん気が強いのも、良し悪しだよね」
「酒場で飲み比べでもしたの?」
「んー、まあ、そんなところじゃない?」

« 火の鳥(03) | トップページ | 火の鳥(05) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/568827/57678292

この記事へのトラックバック一覧です: 火の鳥(04):

« 火の鳥(03) | トップページ | 火の鳥(05) »