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火の鳥(06)

 ――西門にて。
 門の内側に、自警団と思しき者たちが集まり始めているため、出現地点を決めかねたゼラルドは、いったん、門の外、ぎりぎり明かりの届かない暗がりの中に着地した。
「どこか適当な場所で、壁を抜けて中に入れば良いだろうか」
「その前に、外の様子を確かめておこう」
と、フルート。
 門のほうからは、人々が大声に話す声が、切れ切れに聞こえて来る――「どこの盗賊団だ」「数が多い」「まだ増えるのか」・・・。
 その人々が見ているだろう方向へと首をめぐらし、
「あれか」
と、フルートがつぶやく。街から少し離れたところに、30個ほどの炎が整然と並んで揺れており、その後ろから、続々と新しい炎が合流している。
 フルートは、炎の群れをしばらく眺めてから、
「おかしいと思わないか、ゼラルド」
と言った。ゼラルドが戸惑っていると、
「手前の炎の形は整っているのに、後ろから合流して来る炎は・・・」
 言いさして、言葉を区切り、
「行ってみよう」
と言った。
「街の人々は、打って出るよりも守るほうが易いと判断するだろう。その間に、ぼくたちが行って、話をつけてしまえばいい」
「話をつける?」
「通じなければ、戦うまでだ」
 フルートはもう、炎の群れに向かって足早に歩き出している。ゼラルドは黙って、あとに従った。

 近づくにつれて、ゼラルドにも、その炎が松明などではないということが、はっきりと分かって来た。
 まず気づいたのは、炎が人の肩の位置でなく、地べたに並んでいるということだった。大きく背の高い、赤い炎だ。
 次に気づいたのは、炎の近くには何の人影も照らし出されていないということだった。炎はそれぞれ、自立して勢いよく燃え上がっている。
 そして、彼方から次々に現れる新しい炎は、まるで広げた羽をたたむようにして地に降り立っていた。近くまで来て、よくよく目を凝らせば、燃え盛っている炎のひとつひとつは、みな本当に、羽をたたんだ鳥の形をしていた――炎をまとう、伝説の鳥。
 そう、それは、何十羽、何百羽という、「火の鳥」の群れだった。

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