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小人のお茶会(02)

「ごめんなさい。気が付かなかったの」
 フィリシアは急いで老人の髭をほどき始めたが、老人の怒りはおさまらなかった。頭を振ったり、飛び跳ねたりして、
「早くせんかい! わしゃ、急いでるんじゃ」
「ごめんなさい、あの、少しの間、動かないでいてくださる?」
「つべこべ言わんで、早よう! 早よう!」
 フィリシアが、どうにかこうにか髭をほどき終わると、老人は持っていた杖を握りしめて振り上げた。
「まったく、手間取りおって。おまえなんぞ、小さくなってしまえ!」
 そのまま、老人は背中を向けて歩き去った。フィリシアはほっと溜息をついて、滝のところまで戻ろうとした――が、なんだか急に――目の回りそうな勢いで――周りの草木がニョキニョキ伸びて――違う、これはフィリシアが縮んでいるのだ!
 気が付くと、フィリシアは、着ている服ごと、すっかり小さくなっていた。草むらの丈の高さから見て、さっきの小人たちと同じくらいの背丈になっているようだ。途方にくれながら、ひとまず自分の長い青い髪を編んだ。さっきの小人たちのように、草にからまって身動きが取れなくなったら、困るから。
「やっぱり。ドルドルにやられたのね」
と、近くから、娘の声が聞こえた。草むらの中から現れたのは、さっきの、濃い緑色の髪をした娘だった。今はフィリシアと同じくらいの背丈で、同じように髪を編んである。
「ドルドルって、さっきのお爺さんのこと?」
と、フィリシアが聞き返すと、娘は頷いた。
「そう。ドルドルの声が聞こえたから、心配になって戻って来たの。正解だった。とにかく、まずはお茶会に行かないと。一緒に行きましょう」
「でも」
 フィリシアは、フルートのいるほうを振り返った。しかし、この背丈では、草木に遮られ、彼の姿を見ることはできなかった。小人の娘は、じれったそうにフィリシアの手をつかんだ。
「魔法を解くには、もう一度ドルドルに会わないといけないの。ドルドルもお茶会に出るわ。早く行かないと、ドルドルを取り逃がして、魔法、解けなくなっちゃうわよ」
「それは困るわ」
 フィリシアは慌てて向き直った。娘は、うんうんと頷いた。
「魔法を解いてもらうには、ドルドルをつかまえて、こう言えばいいの。『魔法を解いてちょうだい、ドルドリッチ!』・・・でも、天井のないところにしてね。あなたが元の大きさに戻ったとき、私たちの家が壊れるといけないから。私のことは、リジーって呼んで」
「ありがとう、リジー。私はフィア」
「よろしくね、フィア。さあ、お茶会に行きましょう!」

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コメント

どうもおはようございます、雪村さん。いま、急速に頭の中でストーリーが再編されて、ヒロイン交代劇をやるべきかどうか、凄まじく悩んでいる芝臣です。

・・・まあ、それはウチのブログを見ていただくとして、とにかく感想です。

「小人のお茶会」(02)、いや、もはや『不思議の国のフィア』、あるいは『ガリバー旅行記』ならぬ『フィリシア旅行記』かもしれないという今回のお話、なんとも頭が休まる感じがして、面白かったですねえ。

たぶん、フィリシア(フィア)が小人になってその世界に行く、ということは予想のうちにあったんですが、一気に「魔法」で小さくなったのは、おそらくこの話をあまり長くしないという作者(雪村さん)の意図かな、とも思いましたが、流れ的には非常に自然だったので特に違和感は覚えませんでした。

あと、小さくなった時、服も一緒に、というところが女性作家ならではの細やかで上品な配慮が感じられて、いつもながら安心できました。・・・いや、ウケ狙いの男性作家だと、あそこで「体だけ小さくなった」として、余計な騒ぎを引き起こして、かえってストーリーを冗長かつ下品にしてしまって、読者から反感を浴びることも多々あるような気がするので、個人的には「さすが、わかってらっしゃる!」と改めて感心したものです。

それで、あとは続きを読むしかないんですが、いったい、いつからフィリシアは「おしのびモード」に入っていたのかちょっとわからなかったんですね。・・・うーん、推測するに、最初に小人さん(リジー)の声を聞いて、森に入っていった時かな? それと、今後の注目点としては、フルート(ルーク)はこのお話では出番はあるのか? ということですね(苦笑)。なんとなく、すべてが終わるまで、あのまま剣を抱えて居眠り(?)をしていそうな気もしますが、さて、どうなんでしょうねー?

とりあえず、今回のお話に関してはこういったことなどを思いながら読ませていただきました。

このところ、急激に気温が乱高下しておりますので、どうぞお体に気をつけて、お風邪など召しませんようお祈りいたします。
あと、ウチの第2部以降のヒロイン候補のエリーゼさん(ちゃん?)も見てやってくださるとありがたいので、よろしければご来訪くださいませ。

次回も期待しております。
それでは、また。

芝臣さん、
コメントありがとうございます♪

「お姫様モード」と「おしのびモード」は、一瞬でカチッと切り替わることもありますが、徐々に切り替わることもあります。
今回だと、芝臣さんのおっしゃる、森の中に踏み込んだところ、で切り替えスタートして、「私はフィア」と名乗ったところで切り替え完了です。
切り替え完了すると、地の文も「フィリシア」から「フィア」に変わるので、次回の地の文は「フィア」表記になります。

いつも貴重な初読感想をありがとうございます。
あとで、そちらのブログにもお邪魔させていただきますね~☆

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