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小人のお茶会(03)

 リジーとフィアは、手をつないで、リジーが近道だという道を小走りに走った。
 最後に、大木の根元にぽっかり開いている穴に、ぴょんと飛び込んだ。
 ふんわり落ちて、穴の底にトンと足が付いてみると、そこがお茶会の会場だった。広間が明るいと思ったら、天井がざっくり網目状に交差した木の根でできていて、その隙間から太陽の光が漏れ入って来るのだった。
 大きな楕円形のテーブルの周りには、20人ほどの小人が座って談笑していた。リジーとフィアは、入口近くの席にちょこんと座った。白鬚の老人を目で探すと、ずっと向こうの席。いずれにせよ、この天井の高さでは、魔法を解いてもらえない。
 お茶を乗せたワゴンが回って来た。ワゴンを押しているのは、恰幅のいい女性の小人だ。
「こんにちは、リジー」
「こんにちは、ミミおばさん」
「そっちの子は見かけないけど、友達かい」
「そうよ。フィアっていうの。今日だけ一緒に来たの」
 ミミおばさんがにこにこ笑っているので、フィアも笑顔で挨拶した。
「フィアです。こんにちは、ミミおばさん」
「お茶会にようこそ、フィア。お茶は3種類あるのよ。鳥のようにパタパタ飛べるお茶と、蝶のようにヒラヒラ飛べるお茶と、妖精のようにスイスイ飛べるお茶。どれがいい?」
 フィアが迷っていると、リジーが助言してくれた。
「今日はドルドルを追いかけなくちゃいけないから、スイスイ飛べるお茶がいいと思うわ」
 ミミおばさんは、おやおや、と笑いながら、
「ドルドルさんにも、さっきスイスイ茶を注いであげたところだよ。追いかけっこするなら、早く飲んだほうがいいね」
 ふたつのカップに、それぞれ薄緑色の熱いお茶を注いでくれた。
「ありがとう、ミミおばさん」
 リジーとフィアは、お礼を言って、ふうふう冷ましながらお茶を飲んだ。さわやかな香りで、すーっとする味がした。ミミおばさんは頷いて、次の席へとお茶を運んで行った。
 なんだか背中がむずむずする感じ、とフィアが思っていると、背中でぷちっと音がした。肩越しに振り返ると、驚いたことに、自分の背中から、服を突き破り、透明な羽が生えて来たのだった。リジーを見ると、同じように羽が生えて来るところ。見回すと、周りの小人たちの背中にも、それぞれ羽が生えて来ていた。鳥の羽か、蝶の羽か、妖精の透明な羽。
 背中に腕が増えたような、変な感覚だった。どきどきしながら、試しにそっと動かしてみると、足元がふわっと浮いた。本当に飛べる!
「上手、上手」
と、リジーが褒めてくれる。
「みんなこれを楽しみに来るの。効果は半時間くらい。さあ、ドルドルを追いかけましょ」
 見ると、白鬚の老人は透明な羽をはばたかせ、天井の隙間から出て行くところだった。

全6回になりそうです。

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コメント

どうもこんばんは、雪村さん。いつまでたっても一向に病院のクスリが躰に合わなくて、激怒しきりで、とうとう疲れ果ててしまった芝臣です(今日、通院日だったんです)。

・・・あー、まー、それはもう語りたくないんで、とにかく楽しい「メルヘン(お伽噺)」の世界に浸りましょう。

もうね、文体から用語から個々のキャラクターまで、みーんな気持ちいい! というか、愛おしいくらいですよ、いや、マジで。ほんと、ますます私も自分の物語が書けなくなって、ウチの「〝王女〟さま=プリンセス(多国籍巨大企業の一般社員の娘だけど)」について考えていたくなってしまうくらいです。

まあ、俗な言い方をすると、これは「癒し」の物語なのかなあ、とも思いますが、全6回ということは残り3回ということで、そこで「満月の夜に咲く花」みたいな急転直下と切ないオチがないとも限らず、それだけがちょっと不安ですね(汗)。

・・・さて、以下は私信ですが、ウチのエリーゼさん(ちゃん?)はさらに手を加えて、妹が一人いるということになりました。そこで、名前も似ているということで、雑貨屋のエリナ嬢を名前だけ使わせていただきたいと思っております。ちなみに姉妹仲は良好で、夢見がちな姉に対して、しっかり者の妹、といった感じですね。

まあ、ちょっとしたお遊びですんで、特に深い意味はありませんし、こちらの「エリナ」とこの『冒険譚』世界のエリナが同一人物である可能性についても、現時点ではまったく考えておりませんから、雪村さんに必要以上にご迷惑をおかけするつもりはありません。ただ、名前を使わせていただくにあたっては可能なかぎり大事にいたしますので、なにとぞお許しくださいませ。・・・なお、それ以外の「お遊び」は一切考えておりませんので、たとえば少年時代のルーク(フルート)やセレンに相当するキャラが登場する予定はほとんどありません(「セレン」=に近いキャラだけは、妹・エリナの「彼氏」」ということで名前だけ登場するかも・・・?)。

いきなりで大変申し訳ないんですけど、どうかお許しください。もし、こういった「お遊び」がご不快でしたら、即刻、名称などの設定をすべて書きかえますので、どうかご安心(?)くださいませ。

いや、ほんとうにどうも失礼しました。
それでは、また。

芝臣さん、
コメントありがとうございます♪

本編、とくに、旅の前半(=闇姫登場より前)に属する本編は、急転直下することはまずありません。安心してお読みくださいconfident
とりわけ、フルート(ルーク)とフィリシア(フィア)の組み合わせは、ハッピーなお話を作る組み合わせですshine
ただ、今回のお話は、話の順序のせいで、人によっては消化不良でご不満の残る終わり方になるかも…。すみません…。

人名については、偶然かぶる場合もあるのですから、とくに申告なさらなくても、気にせずお使いください。
いえ、シェリアリアあたりになると、偶然かぶる可能性は低いので、ちょっとアレですけれども、エリナくらいなら。

また、ヒロイン候補についてなら、気の済むまで、たくさん考えていて良いのではないでしょうか。
そしてあるとき、水があふれるように、物語も進みだすのではないかしら、と思いますclover

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