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小人のお茶会(04)

 リジーとフィアは、白髭の老人を追って、天井の同じ場所から地上に出た。飛び慣れないフィアが、不安になって、
「追いつけなかったら、どうしよう」
と口にすると、リジーは笑って、
「大丈夫。ドルドルは、お茶会の広間に必ず戻るから。配られるお土産がほしいのよ。だから、見失ったらお茶会の広間に戻ればいいし、もし私たちが遅れても、ミミおばさんが足止めしておいてくれると思うわ」
 その間にも、老人はスイスイと前方を飛んで行く。
「大声で呼んだら、止まってくれないかしら?」
「止まらないわよ、偏屈だもの。それよりも、大きな声を出して、大きなひとに気づかれて、捕まっちゃうことのほうが心配」
「そうなのね・・・」
 しばらくの間、フィアは飛ぶことに専念した。上手ね、とリジーは感心してくれたが、じきに老人を見失ってしまった。二人はあたりを見回し、リジーはフィアの手をつかんだ。
「見て、あっちに、大きいひとがいるわ」
 フィアが見ると、それは、誰あろう、木の幹にもたれて休んでいるフルートだった。最初の場所の近くまで戻って来たのだ。おそらく彼は、そろそろ出発しようと思うはずだし、そうしたら王女がいないことに気づいて心配するだろう。できれば一声かけておきたい。
「私の知り合いだわ。ちょっとだけ話をしてくるから、ここで待っていてくれる?」
「うん・・・わかった」
 フィアはリジーをその場に残し、ひとりでフルートのところまで飛んで行って、近くに着地した。声をかけるより先に、フルートはぱちりと目を開け、フィアのいるほうへ、
「フィリシ――」
 名を呼びかけたが、小人になっている王女と目が合い、しばし絶句した。
「・・・夢だろうか」
 フルートが目を丸くしているのがおかしくて、フィアは見上げて、くすくす笑った。
「そうね、夢かもね。さわってみる? そうっとね」
 頭を差し出すと、王子はそっとさわって、手を引っ込める。フィアは後ろを向いて、
「羽も、さわってみる? 傷めないように、そうっと、そうっとね」
 フルートは、指の先で、そうっとフィアの羽にさわった。さわられたフィアのほうは、思いのほかくすぐったかったので、羽をふるふる震わせて、すぐに向き直った。
「それでね、この魔法、解いてもらってから戻るから、もう少し待っていてくれる?」
「ぼくは一緒に行かなくても大丈夫か?」
「大丈夫。飛んだり、もぐったりするから、たぶんついて来られないと思うし」
「わかった。気を付けて」
「いってきます」

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コメント

どうもこんにちは、雪村さん。さっそく昨日の自分のコメントをウチに再録・再編集してきた芝臣です(思ったより手間がかってしまいました・・・苦笑)。

さて、「小人のお茶会」(04)、急転直下はない(?)とのお墨付きをいただきましたので安心してゆっくり読ませていただきました。

まず、当初から「かわいいなあ」と思っていたのが、リジーたち小人さんが、いわゆるフィリシア(フィア)たち「人間」を「大きな人」と呼ぶところでしたが、今回、なにか小人を捕まえる人間もいるらしいことがほのめかされ、なるほど、(01)の時、フィリシアを見たリジーがかなり警戒心を抱いていたような感じだった理由がなんとなくわかりました。・・・うーん、小人には何らかの魔法的効果のある物質でもあるのでしょうか? まさか愛玩用とか? それはいくらこの世界でも「犯罪者」、「ヘンタイ」扱いされるのでは・・・うわ、なんかすっごくブラックな想像が膨れ上がってしまったっ(自己嫌悪)。

・・・と、とにかく、気を取り直して、続きですが、フルートと小人フィアのやりとりが、なんとも微笑ましいですね。というか、小人になったフィアを見て、絶句した後、まあ、他に言い様もなかったのでしょうけど、「・・・夢だろうか」と洩らす一言は、フルートが本質的にロマンティストであることを表しているように思えます(誤解かなあ?) 特にフルートの「・・・」付きのセリフは以前、「赤い小鳥の姫君」あたりで雪村さんが語ったように普段、滅多にないんで、相当、驚いたんでしょうね・・・って、想像してみればそりゃそうなんですけど(たとえば「彼女」が小人になっていたら・・・ねえ? 苦笑)。

あと、(01)の時も感じたんですけど、失礼ながら、この時点でこの2人はほぼ「カップル成立」してるとしか思えないです! すっごく「親密」な触れ合いが当たり前のようにあって、いくら「大胆なお姫さま育ち・王子様育ち」だったとしても、すごく小さくなった自分の頭(髪)やら羽やらを「大きな人」の男の手に触らせるなんて、ちょっと・・・うーん、正直、ヘンなラブ・シーンよりドキドキしてしまいましたよ~(妄想しすぎ?)。その後の会話とフィアの「いってきます」にも確かな〝絆〟のようなものが感じられて、こうなると、それ以前にあったとされる「国境近くでの事件」とやらでナニがあったのか、すっごく気になってしまいます(下衆の勘繰りかなあ?)。

あと、これはもうナシでいいんですけど、このお話の時は、フィリシア(フィア)の親友でもある〈光り姫〉ミルガレーテは「お休み(月齢が満たない)」なのかな? ・・・いや、あるいはこの後、登場する可能性もなくはないし、いま、うかつな想像をするのはやめておきましょう。

・・・すいません。もう1年以上前(去年の8月ぐらい)から読んできてると、いろんな前情報やら先入観やらが入っちゃって、どうもピュアな気持ちでそのお話単体だけを読む、ということが難しくって(汗)。

とにかく、気持ちを入れ替えて(おや?)、素直にこのお話の後半戦(延長もアリです)を楽しむとしましょう。

いろいろ、アレコレ書きましたが、どうぞ気持ちよく創作活動ができますように、心からお祈りしております。それだけは間違いありません、断言します!(キッパリ!)

いや、どうも失礼いたしました。
それでは、また。

芝臣さん、
コメントありがとうございます♪

小人さんを見つけるのは、きっと、ツチノコを見つけるようなものだと思います。
とりあえず、つかまえる!
私自身、小人さんを見つけたら、追いかけずにいられるか自信がありませんsweat01

フルートは驚いたでしょうねえ。
「夢だろうか」については、ロマンチストと取られる方もいらっしゃるでしょうし、「自分の目で見てすら信じられない」という意味で、現実主義者と取られる方もいらっしゃるでしょうし、お好みで。
フィアが羽をふるふるさせてるところも、「かわいいっ」と思っていただくのも、「官能的…」と思っていただくのも、どっちでもありなのですwink

基本、「全部読んでいる読者の方」を最優先にしてお話を書いていますので、無理に単品で切り離して読まずとも、もこもことあれこれ考えていただくのは、本来の楽しみ方です、嬉しいですhappy01
そのうえで、初見の方にも楽しんでいただきたい、ということを心がけていますが、うまく行ったり、行かなかったりしています…課題です。

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