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夏の日の青い空(02)

 幸い、気を失っていたのは、ほんのわずかな間だけだった、らしい。
 ナッジが路上で、手足の感覚を確かめながら上半身を起こすと、駆け寄って来た弟分の少年が、ほっとした顔で、
「大丈夫かい、ナッジ」
と声をかけてくれた。「ああ」とうなずきながら前方を見やると、目の前では、日ごろナッジを兄のように慕ってくれている町の若者たちが、あちこちから飛び出して来て、余所者に詰め寄っていた。口々に、「何をしやがる!」とか、「ナッジに謝れ!」とか、勝手なことを喚いているようだ。
 金髪の若者はといえば、大勢に囲まれて閉口しながら、
「わかった、わかった、悪かった。おい、放せよ」
 誰かが若者を捕えようとしたようだ。ナッジはひやりとして、声を張り上げた。
「みんな、やめろ! 俺は何ともない!」
 その場にいた皆が、ナッジのほうへと顔を向けた。ナッジは大声で続けた。
「元はといえば、俺が売ったケンカだ。俺が悪かったんだ。これ以上、おまえたちが難癖をつけたところで、俺の恥の上塗りになるだけだ」
「へえ! まともな話もできるじゃないか」
と、金髪の若者。「なんだと」「このやろう」と、周りの若者たちがいきりたつのを、ナッジは「よせ」と、たしなめた。さっきまでの、むしゃくしゃした気分は消えて、冷静に物を考えられるようになっていた。
 もし、この美しい若者がもう少し短気だったら、今頃、ナッジと仲間たちは、こてんぱんに伸されて仲良く転がっているはずだ。そうなっていないのは、ひとえに若者の度量のおかげ。そりゃあ、ナッジとしても、多少は腕に覚えがあるのに、かなわないと認めるのは癪ではある、が、今ここで出会ったのも何かの縁かもしれない、というのも――。
 金髪の若者は、すたすたと歩いてきて、路上に座り込んでいるナッジに手を差し伸べた。
「まあ、俺も悪かったよ。大丈夫か」
「ああ。俺はナッジだ。あんたの名前を聞いてもいいか」
「ルーク」
「じゃあ、怒らないで聞いてくれ、ルーク。あんたの力を貸してもらいたいことがある」
「は?」
 ルークは、手を差し伸べたことを後悔するような顔をしたが、ナッジは既に、その手をしっかりと掴んでいた。

全4回になりそう。

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