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夏の日の青い空(03)

「とにかく、ゆっくり話のできるところに行こう」
と言って、ナッジはルークを、開店前の酒場に連れて行った。
「おやっさん、場所、借りるぜ」
「はいよ。見慣れない顔を連れてるな」
「例の件で、助っ人を連れて来た」
「ほう!」
 店のあるじは、カウンターから出て来て、テーブルに酒瓶と二人分のコップを置いた。
「店のおごりだ。昼間だから、こんなもんしか出せねえが、よろしく頼むよ」
「俺はまだ、受けるとも受けないとも」
 呆れた顔のルークに、「いいから飲めよ」と、ナッジは片手で瓶を持ち、果実酒をついだ。
「実はな」
「うん」
と、ルークは、飲みものを口に運びながら、ともかくも耳を傾ける。
「おととい、貴人を騙る男が来た。いや、騙りだと思っているのは俺のカンで、証拠があるわけじゃ無いんだけどよ。それを言ったら、本物だという証拠だって無いんだからな。
 そいつは、旅の途中で路銀が尽きたと言って、金を出せと言った。自分ちに帰ったら返して寄越すと言うんで、聞いてみれば、べらぼうな金額だ。しかも、美味いものを食わせろだの、女を差し出せだの、好き勝手を言いやがる。宿も気に入らないと言って、町長の家に押しかけて、今はそこに泊まっている。
 そいつは剣を持っていて、そこそこ腕も立つんだ。とびかかった若いのを何人か軽くあしらって、奴は、金と女を用意するのに3日待つと言った。つまり、期限は明日だ。もし用意できなければ、力づくで奪って行くし、国の偉いさんに告げ口して、町に重罰が下るようにすると言った。
 町の住民は、それからずっと話し合って、結論が出たのは今日の午前中だ。当たり前のことだけどよ、本物だろうと偽者だろうと、あれこれ差し出せと言われて、はいそうですかと渡せるわけがないんだ。だから、力づくで奪えるものなら奪ってみやがれ、総力戦だ。たとえそいつが、名乗ったとおり本当に、リーデベルク国のフルート王子だとしても!」
 飲みながら聞いていたルークは、げほげほと盛大にむせた。ナッジは眉根を寄せて、
「どうした?」
「いや、なんでもない。そいつ、俺に似てるか?」
「ちっとも似てねえな。なんでそんなことを聞くんだよ?」
「似てれば、俺でも騙りが出来ると思ってさ」
「ばかを言え。で、手伝ってくれるよな?」
「そうだな」
と答えて、ルークはにやりと笑った。
「負ける気もしない。明日と言わず、今日これから殴り込みに行こうぜ!」

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