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2014年2月

ひとやすみ:エノシマトレジャー2014、参加予定→参加しました♪

昨秋、友達と、東京都中央区の宝探しイベントに行って、とても楽しい時間を過ごしました。
という話を、別の友達に話したら、「面白そう!やってみたい!」というので。
「じゃあ、エノシマトレジャー、一緒に行く?」

大人も子供も楽しめる「リアル宝探し」イベントとは・・・
「宝の地図」を入手→書いてある謎を解く→示された場所に行ってみる→宝箱発見!
・・・という遊びですshine
「エノシマトレジャー」は、その名のとおり、江の島で宝箱を探すイベント。
ホームページはこちら です。(リンク修正しました 2014/3/2)

宝の地図に書いてある謎は、どんなふうかというと、たとえば、
「洞窟の上に坐す龍が見つめる階段を登れ」とか、
「三つの灯に守られし場所」とか、
いかにもな言い回しと図で、特定の場所を指し示しています。
(漢字にはふりがなが振ってあって、子供でも安心。)
土地勘があれば、すぐにピンと来る人もいるようですが、土地勘がない人(私みたいに)は、キーワードをネットで検索したり、商店街でヒントをもらったりしながら探索することになります。
中央区では2万歩歩いたので、今回も気合いを入れて、歩きやすい靴で行きますよ~。

「エノシマトレジャー」は3月末まで開催中
小中学生のお子さんの春休みのレジャーにも、ぴったりだと思います。
ご興味あれば、ぜひ足を運んで、遊んでみてくださいねhappy01

 

----- 2014/03/29 追記 -----

行って来ました! 友達のAちゃんと一緒です。
駅の近くの観光案内所でもらった「江の島イラストマップ」が、使命1ではお役立ちでした。
以下、進行の概要です。

9時40分頃、江の島に到着。
使命1:謎1に着手。
  「江の島イラストマップ」を見ながら、謎1の文が示す場所を特定。
  創生の剣を納め、指示に従って探し、手がかりをゲット。
  通りかかったお店で、ホカホカのおまんじゅうを買って食べました。

使命1:謎2に着手。
  ヒント提供店でもらったヒントをもとに、「第二の龍の尾」を発見。
  導きの盾にしたがって、しばらくうろうろ。
  丸太(というんだろうか、これ)の中に、手がかりを発見。
  謎2はここで終わりなんだけど、気付かずにしばらく歩く。
  ヒント提供店も回っておくことにして、一巡り。

12時半頃、昼食。食べながら。
使命1:謎3に着手。
  ヒント提供店のヒントで「三つの灯」はわかったし、戦士の詩も読めたけど、残りが…。
  食事しながら「江の島イラストマップ」を見ていたAちゃんが、「ここかな?」と。
  指し示した場所は、地名がポイント。食後に勇んで直行。当たりです。
  揃った3つの手がかりから、示された場所へてくてく歩き、最終キーワードをゲット。

14時半頃。
使命2:謎1に着手。
  最初、暗号を読まずに、「五角の中の五角」だけを考えて、間違いそうになる。
  暗号の読み方が分かったのは私。鉛筆で解いてみると…おお!
  ギミックに感激しながら、示された場所へ。ヒント提供店のヒントも回収しつつ。
  その場所を一回りして、次に目指すべき場所を発見。

使命2:謎2に着手。
  たくさんある手がかりを何か所か巡って、暗号解読に成功。よしよし。
  疲れたので、喫茶店でコーヒーとケーキを。
  美味しいねーと言いながら、最終目的地の詳細を調べようとするが、よくわからず。
  ともかく行ってみることにして、喫茶店をあとに。
  はるばる行ってみると…あれか! 辿りついた場所で、無事、救世の箱を発見!

16時半頃、発見報告。景品をいただきました。
Aちゃんも私も、大満足。1人だったら、1日では解けなかったかもね。
面白かった! 来年も行きたい!
江の島ですれ違った子供たちも、みな楽しそうでしたhappy01

こぼれ話:初めてお越しの方に…

初めて来てくださった方に、ひとつだけ読んでいただくとしたら、どれだろうと考えました。
できれば、4人のレギュラーメンバーが揃っていて…、
できれば、それぞれの容姿や性格にも、なんとなく言及があって…、
長すぎず…、メルヘンとファンタジーの中間的な雰囲気も伝わりやすいお話…。

ひとまず、「火の鳥」(全8回)を選んでみました。
トップページに設定している「このサイトについて」の案内も、少し変えてみました。
どうかしら?
初めての方にも、戸惑わずに読んでいただけたら嬉しいな。

「否、むしろ、あっちのお話のほうが!」のようなご意見があったら、教えてくださいねconfident

作者より:「夏の日の青い空」

初めてお読みくださる方には、ルークとセレンを紹介するお話として。
常連の読者様には、おなじみの彼らのコミカルな物語として。
そうお読みいただけるよう心がけて書いたのですが、うまく書けたでしょうか…。

詐欺師の二人には、何か悲しい、または楽しい、過去があったらいいなと思います。
どのお話のゲストについても、スピンオフの類を書く予定は今のところありませんが、
脇役・端役のひとたちに、ふと物語性を感じていただける瞬間があれば嬉しいです。

次は何か、フィリシア(フィア)の話が読みたい(書きたい)気持ち。
でもまだ、どうするか全然決まっていません。

→ 目次に戻る

夏の日の青い空(05)

 翌日も、すっきりと良く晴れて、いい天気だった。前日の悪者退治のことで、ナッジの話を聞きたがる者も多かったが、ナッジは遅れた仕事を片付けるべく、親方と一緒に鍛冶仕事に没頭した。
 昼どきに、ふうと手を休めて汗をぬぐっていると、工房の開け放った戸口から、物柔らかな若者の声がした。
「失礼します。ここに、ナッジさんという方はいますか?」
「おう、俺だ」
と答えて振り返ったナッジは、びっくりした。なるほど、昨日の詐欺師が本物の貴人であるはずがない。本物の貴人とは、こういう者のことを言うのだ。
 さらさらと長い金の髪。見るからに仕立ての良い、明るい緑色の服。戸口に立って首をかしげているだけなのに、優雅で、どう見ても一般人ではない。深い緑色の瞳でナッジを見て、若者は、にこ、と笑った。
「セレンといいます。ルークという友人のことを宿で尋ねたら、あなたを紹介されました」
「ああ、それは・・・」
 ナッジは戸口へと向かった。そういえば、昨日の詐欺師の片割れも、セレンと名乗っていたっけ。リーデベルクでは、よくある名前なのだろうか。
 近寄ってみると、若者はナッジと同じくらいの背丈だった。華奢に見えるが、かなりの長身ということだ。ふと、ナッジは昨日のルークの言葉を思い出した――「もう少し調べて来いよ、『セレン』! 背丈しか合ってないぞ!」――
 体格の良かった詐欺師の名乗りは、たしか――
「――セレン・レ・ディア?」
「はい」
 ああ、やっぱり、貴族の若者だ。と、今さら思いながら、ナッジは少し緊張する。
「ええと、実は昨日、こんなことがあって」
 ナッジは、ルークと一緒に偽王子と偽臣下を捕まえた話をした。髪の長い若者は、驚いた様子で話を聞いて、聞き終わると笑いながら感想を述べようとしたけれど、
「よう、セレン。ナッジも」
 ひょいと、外からルークが顔をのぞかせた。
「やっと帰してもらえた。話、聞いたか、セレン」
「いま聞いたところ」
「ありがとな、ナッジ。すぐ発つだろ、セレン。馬を取って来る」
「うん」
 ルークを見送って、セレンはあらためて感想を述べた。
「聞いた限りでは、偽王子のほうも似ていませんね。フルート王子は、なんといえばいいのか・・・、そう、今日のような、雲ひとつない夏の空のような方ですから」
「ふうん」
 ナッジは、よくわからなかったので、あいまいに返事をした。セレンは気にせず、
「では、これで。お世話になりました」
「あ、いえ、どうも」
 ナッジはセレンの後ろ姿を見送って、工房で弁当を広げ、考えた。
 もし、きのうの「偽セレン」が、今の若者の偽者だとするならば。「王子の一の臣下、セレン・レ・ディア」は、こんな異国の町角を、ふらふら歩いていていいのだろうか? で、王子は「雲ひとつない夏の空のような方」・・・って、どんなだよ、さっぱりわからん。
 どこまでも青い今日の空。ふと、ルークの澄んだ青い目を思い出す。はは、まさかね。そもそも、偽王子とちっとも似ていないし・・・待て。「偽王子のほうも似ていませんね」?
 ナッジは、衝撃とともに思い出した。初めてルークに偽王子の話をしたとき、ルークが最初に言ったこと――「そいつ、俺に似てるか?」――!
「ナッジ」
「わっ! ル、ルーク?!」
 戸口に、彼が立っていた。陽光のような金の髪。迷いのない青い瞳。楽しそうな笑み。
「俺、行くけどさ、ひとつだけ。通りすがりに殴りかかるのは、やめたほうがいいぜ」
「あ、ああ・・・。そうだな。気をつける」
「じゃ」
と、軽く手を上げて。
 本物の王子は、ナッジの視界から立ち去った。
 輝く太陽と、雲ひとつなく晴れわたった青い空の印象を残して。

(完)

夏の日の青い空(04)

 ナッジとルークは、そろって町長の家に乗り込んで、厄介な滞在者を呼び出した。
 居間に出て来た、自称「リーデベルクの王子フルート」は、痩せて青白い顔をしていた。
「何か用か。期限の延長なら、聞かぬぞ」
 物憂げに言う男を、ルークはじろじろと眺めた。男の髪は、褪せた金色。瞳は、薄い青色。口元は、人を見下したように歪んでいる。そう見て取ったルークは、不満そうに、
「本物が迷惑するから、騙りはやめろよな。素直に悔い改めて退くなら、荒っぽいことは」
「私は本物だ」
と、男は鼻で笑った。実際、育ちの良さを感じさせる風体ではあった。落ちぶれた旧家の出か何かかもしれない。だからといって詐称が許されるわけではなかったが。
「私を力づくで追い出そうというのか? それなら、まずは私の従者が相手をしよう」
 男が言うと、奥のほうから、ナッジと同じくらい体格のいい男が、腕をボキボキと鳴らしながら現れた。縮れた髪は金色で、瞳は薄い緑色をしている。
 ルークが「え」と言って目を丸くしたため、ナッジは「おや」と思いながら、「そいつは俺が」と前に出た。だが、ルークは別に、怖気づいたわけではないようだった。
「なあ、もしかして、もしかすると、あんたは」
 言いかけるルークを遮って、「従者」は野太い声で名乗った。
「王子の一の臣下、セレン・レ・ディアだ!」
「やっぱり!」
 ルークは弾かれたように笑った。
「あはは、もう少し調べて来いよ、『セレン』! 背丈しか合ってないぞ!」
「知ったことか!」
 「従者」は吠えて、飛びかかって来る。ルークとナッジは身をかわして、
「ともかく、おもてに出て勝負しよう」
 4人はなだれるように外に出て、自称「王子」は勿体ぶって剣を抜き――
 ――決着は、あっというまについた。
 「従者」のほうは、ナッジが投げ飛ばして、しめあげた。
 「王子」のほうは、ルークと剣を交えて2合ももたず、すぐに「参った」と音を上げた。
 本物の貴人でないと割り切れれば、最初から、それほど恐れる相手でもなかったのだ。
「私たちは本物だ!」
と、後ろ手に縛られながら、「王子」は叫んだ。
「この町の者は、全員罰せられるぞ! 今なら間に合う、縄をほどけ! 褒美もやるぞ!」
「いいや、あんたらは偽者だ」
と、ルークは、きっぱりと言った。それから、ナッジに笑いかけて、
「俺は、町長と一緒にこいつらを連行して、役人と話してくる。今日は戻って来られないかもしれない。その間に、もし俺の友達に行き会うことがあったら、いきさつを説明してやってくれないか。セレンっていう奴。この町で落ち合うことになってるから」

あと1回ありますsweat01

夏の日の青い空(03)

「とにかく、ゆっくり話のできるところに行こう」
と言って、ナッジはルークを、開店前の酒場に連れて行った。
「おやっさん、場所、借りるぜ」
「はいよ。見慣れない顔を連れてるな」
「例の件で、助っ人を連れて来た」
「ほう!」
 店のあるじは、カウンターから出て来て、テーブルに酒瓶と二人分のコップを置いた。
「店のおごりだ。昼間だから、こんなもんしか出せねえが、よろしく頼むよ」
「俺はまだ、受けるとも受けないとも」
 呆れた顔のルークに、「いいから飲めよ」と、ナッジは片手で瓶を持ち、果実酒をついだ。
「実はな」
「うん」
と、ルークは、飲みものを口に運びながら、ともかくも耳を傾ける。
「おととい、貴人を騙る男が来た。いや、騙りだと思っているのは俺のカンで、証拠があるわけじゃ無いんだけどよ。それを言ったら、本物だという証拠だって無いんだからな。
 そいつは、旅の途中で路銀が尽きたと言って、金を出せと言った。自分ちに帰ったら返して寄越すと言うんで、聞いてみれば、べらぼうな金額だ。しかも、美味いものを食わせろだの、女を差し出せだの、好き勝手を言いやがる。宿も気に入らないと言って、町長の家に押しかけて、今はそこに泊まっている。
 そいつは剣を持っていて、そこそこ腕も立つんだ。とびかかった若いのを何人か軽くあしらって、奴は、金と女を用意するのに3日待つと言った。つまり、期限は明日だ。もし用意できなければ、力づくで奪って行くし、国の偉いさんに告げ口して、町に重罰が下るようにすると言った。
 町の住民は、それからずっと話し合って、結論が出たのは今日の午前中だ。当たり前のことだけどよ、本物だろうと偽者だろうと、あれこれ差し出せと言われて、はいそうですかと渡せるわけがないんだ。だから、力づくで奪えるものなら奪ってみやがれ、総力戦だ。たとえそいつが、名乗ったとおり本当に、リーデベルク国のフルート王子だとしても!」
 飲みながら聞いていたルークは、げほげほと盛大にむせた。ナッジは眉根を寄せて、
「どうした?」
「いや、なんでもない。そいつ、俺に似てるか?」
「ちっとも似てねえな。なんでそんなことを聞くんだよ?」
「似てれば、俺でも騙りが出来ると思ってさ」
「ばかを言え。で、手伝ってくれるよな?」
「そうだな」
と答えて、ルークはにやりと笑った。
「負ける気もしない。明日と言わず、今日これから殴り込みに行こうぜ!」

夏の日の青い空(02)

 幸い、気を失っていたのは、ほんのわずかな間だけだった、らしい。
 ナッジが路上で、手足の感覚を確かめながら上半身を起こすと、駆け寄って来た弟分の少年が、ほっとした顔で、
「大丈夫かい、ナッジ」
と声をかけてくれた。「ああ」とうなずきながら前方を見やると、目の前では、日ごろナッジを兄のように慕ってくれている町の若者たちが、あちこちから飛び出して来て、余所者に詰め寄っていた。口々に、「何をしやがる!」とか、「ナッジに謝れ!」とか、勝手なことを喚いているようだ。
 金髪の若者はといえば、大勢に囲まれて閉口しながら、
「わかった、わかった、悪かった。おい、放せよ」
 誰かが若者を捕えようとしたようだ。ナッジはひやりとして、声を張り上げた。
「みんな、やめろ! 俺は何ともない!」
 その場にいた皆が、ナッジのほうへと顔を向けた。ナッジは大声で続けた。
「元はといえば、俺が売ったケンカだ。俺が悪かったんだ。これ以上、おまえたちが難癖をつけたところで、俺の恥の上塗りになるだけだ」
「へえ! まともな話もできるじゃないか」
と、金髪の若者。「なんだと」「このやろう」と、周りの若者たちがいきりたつのを、ナッジは「よせ」と、たしなめた。さっきまでの、むしゃくしゃした気分は消えて、冷静に物を考えられるようになっていた。
 もし、この美しい若者がもう少し短気だったら、今頃、ナッジと仲間たちは、こてんぱんに伸されて仲良く転がっているはずだ。そうなっていないのは、ひとえに若者の度量のおかげ。そりゃあ、ナッジとしても、多少は腕に覚えがあるのに、かなわないと認めるのは癪ではある、が、今ここで出会ったのも何かの縁かもしれない、というのも――。
 金髪の若者は、すたすたと歩いてきて、路上に座り込んでいるナッジに手を差し伸べた。
「まあ、俺も悪かったよ。大丈夫か」
「ああ。俺はナッジだ。あんたの名前を聞いてもいいか」
「ルーク」
「じゃあ、怒らないで聞いてくれ、ルーク。あんたの力を貸してもらいたいことがある」
「は?」
 ルークは、手を差し伸べたことを後悔するような顔をしたが、ナッジは既に、その手をしっかりと掴んでいた。

全4回になりそう。

夏の日の青い空(01)

 この町で一番、体格が良くて腕っぷしが強いのは、明るい茶色の髪と目をした、鍛冶見習いのナッジだ。青年自警団の長をしており、働き者で、面倒見もいい。唯一の欠点は、むしゃくしゃすると喧嘩っぱやくなることだ。
 そして、ナッジは今日、この気持ちよく晴れた夏の日の午後、ゆえあって、まさに、猛烈に、むしゃくしゃしていた。だから、その様子を見て取った皆がこっそりと逃げ出す中、ずんずんと大股で道を歩いて行って、不運な誰かの肩にぶつかったときには、腹の底から轟く声で、
「おい、気を付けろ!」
と怒鳴ったものだし、相手が「ああ、悪い」と素直に脇にどいても、
「気に入らねえ!」
と、拳を握りしめて突き出したものだった。
 ところが、ナッジの繰り出した拳を、相手はひょいと横にかわして、かすりもしなかった。抗議するように「おいおいおい」と言うのを見れば、この町の人間ではない。金髪に青い目の、見目良い若者だ。
 ナッジは、有無を言わせず二発目を繰り出した。若者は再び、すっとよけた。ナッジは少なからず驚いた――まぐれではなく、よけられているのだ、この俺の拳が。いや、もしかしたら、知らない奴だからと、自分が無意識に手加減してしまったのかもしれない。
 ナッジは気を引き締めて、真剣に相手に向き直った。金髪の若者は、「何なんだよ」と、ぶつくさ言いながら、逃げる様子はみじんもない。ナッジはタイミングを見計らいながら、拳を次々に繰り出した。シュッ、シュッ。シュッ。すべて空を切る。おかしい。そんなことが、あってたまるものか。
 シュッ。シュッ、シュッ。焦るナッジとは反対に、避け続けている若者のほうは、なんだか楽しそうな様子になって来ていた。紙一重のところで避け続けながら、口元に笑みを浮かべている。シュ、シュッ。シュッ。シュ、シュッ。
 どれくらいそうしていたものか。正直なところ、何がどうなったのか、ナッジにはよくわからなかった。ただ、相手が初めて素早く拳を突き出したのを見た、と思ったら、自分の体が宙に飛んでいた。
「あっ、悪い、つい!」
という、いくらか慌てた声を聞きながら――、ナッジの意識は、暗転した。

予告:「よく晴れた夏の空」(仮題)

お待たせしております。予告です。
タイトルは、まだ仮です。もっといいタイトルがないかな…。

旅の本編、ルークがメインの短いお話で、セレンも少しだけ。
季節がまるきり合ってませんが、ご堪忍をsweat02

土曜スタート、全3回の予定です。
よろしくお願いいたします。

ひとやすみ:歌舞伎座「白波五人男」

今月(2014年2月)の歌舞伎座では、夜の部(16:30~20:26)に、「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」が上演されています。
通称、「白波五人男(しらなみごにんおとこ)」と呼ばれる演目です。

そして、この演目が上演されるときは、いつも、「歌舞伎に興味があるけど、見たことない」という人を誘って、一緒に見に行くことにしています。
台詞がわかりやすく、筋立てにユーモアがあって、親しみやすい演目だと思うからですshine

今日も、歌舞伎を初めて見るという友達と一緒に、行って来ました。
席は、「比較的お試し価格で、雰囲気は十分伝わる」と私が勝手に思っている、お気に入りの「3階A席」、1枚6千円です。
(ちなみに、この上の等級「2等席」は1万4千円で、かなり勇気がいるお値段。
 この下の等級「3階B席」は、舞台が見づらく、通の方々向け。
 なお、公演ごとに、それぞれの席種のチケット代金は多少変わることがあります。)
お弁当は、地下の売店で調達して行きました。30分の休憩時間に、客席で食べることができます。

「筋書」(ガイドブック)を見ながら、イヤホンガイドを聞きながら鑑賞した、その友達の感想。
「楽しかった! 序幕は台詞が分かりづらかったけど、二幕目から分かりやすくなって、どんどん盛り上がった!」とのこと(大意)。
序幕は少し歴史物っぽい作りなので、そのぶん台詞が聞き取りづらかったのだと思います。
全体として、楽しんでもらえて良かったですconfident

ご興味のある方は、チケットWeb松竹 で、空席状況をチェックしながらチケットを申し込めるので、トライしてみてください。
今月は、土日の3階席は残念ながら既に売り切れていますが、平日に自由のきく方なら、まだ望みがあるようです。
昼の部と夜の部で演目が異なるので、どちらが見たいか決めたら、チケットを買うときに間違えないように気を付けてくださいね。

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