2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

ひとこと通信欄

  • (2017/6/26夜) 「火の鳥」は、早割を使って、のんびりと印刷をお願いしたので、出来上がりは7/15頃です。オフセット印刷です。綺麗に刷れるといいな~。

ランキング参加中!

  • 記事がお気に召したらクリックしていただけると、作者の励みになります。(1日1回まで)

    (投票せずに順位を確認したい方はこちらから。)

読者アンケート実施中♪

  • 所要時間は5分くらい?
    個人情報の入力はありません。
    よろしくお願いいたします。
    こちらから。

SF「夜景都市」(未完)

最近のトラックバック

プロフィール

  • 城

    雪村月路
    snow.moon.rainbow☆gmail.com
    (☆を@に変えてください)
    Twitter: @ariadne_maze
    ブログ更新量について
    愛読書100冊

    うちの子同盟 うちの子同盟

無料ブログはココログ

« 見えない守り手(01) | トップページ | 見えない守り手(03) »

見えない守り手(02)

 ゼラルドは、あまり食べずに、先に食事を済ませて出て行った。セレンも、出された料理を食べ終わって食堂を出ようとしたが、背後でパタパタと足音がして、
「待って、おにいちゃん」
 声をかけられて、振り向いた。声の主は、さっきの、おさげの女の子だった。とても真剣な顔で、長身の若者を見上げている。セレンはかがんで、目線を女の子に合わせ、やさしく声をかけた。
「どうしたんだい」
「あのね・・・、あたし、マリカっていうの」
「うん。ぼくはセレン」
「あのね・・・、あたしと一緒に、ミリカを探してくれない?」
「ミリカっていうのは・・・」
 セレンは顔を曇らせ、言葉を濁した。ゼラルドが言ったことが本当なら、ミリカはこの世の者ではないのということになる。だが、給仕の女性は、厨房で二人の子の名前を呼んでいた。「マリカ」と「ミリカ」。きっと、ちゃんと二人とも生きていて、セレンの席からはもう一人が見えなかっただけなのだ――と、思いたい。
 マリカは真剣なまなざしのまま、セレンの期待を打ち砕いた。
「ミリカは、あたしの双子の妹。去年、死んじゃったの。でも、いつもそばにいて、あたしと母さんを守ってくれてるの」
「そばに、って・・・今も?」
 セレンはぞわっと鳥肌が立つのを感じながら、あたりに視線をさまよわせた。マリカは首を振った。栗色のおさげが揺れた。
「ううん。さっきまで一緒にいたんだけど、外に出て行っちゃった。おにいちゃんのせい。おにいちゃんが、ミリカには笑ってあげなかったから。あたし、ミリカを追いかけたいの。お願い、おにいちゃんも、一緒に来て」
 ふと視線を感じてセレンが目を上げると、厨房の入口で、給仕の女性がこちらを見ており、セレンと目が合うと深々とお辞儀した。マリカと一緒に行け、ということだろうか。たしかに、危険な夜道を、子供ひとりで行かせられはしないが。
 傍らのマリカに視線を戻すと、少女は泣き出しそうな顔をしていた。
「おにいちゃんが一緒に行ってくれなかったら、マリカ、泣いちゃうよ。おにいちゃんに意地悪された、って言いながら泣くよ。そしたら、ミリカはすぐに戻って来て、おにいちゃんを呪う。あたしはミリカさえ戻って来てくれればいいけど、おにいちゃんは、呪われたくないでしょ?」
 もちろんだ、と思ったセレンに、マリカは小さな手を差し出した。おずおずと、
「手、つないでも、いい?」
「・・・ああ」
 セレンは仕方なく、手を差し出した。マリカはその手をぎゅっと握った。
「行こう、おにいちゃん。ミリカの行きそうな場所はわかってるから。あたし、道案内するね」

のびました。あと1回。

« 見えない守り手(01) | トップページ | 見えない守り手(03) »

コメント

ドキドキドキドキ・・。
感想、まだ上手く言えなくてごめんなさい。
続きが早く読みたいです。
(=^・^=)

うさパンさん、
コメントありがとうございます♪

ぎゅぎゅっと濃縮して2回に収めるつもりが、収まりませんでしたsweat02
さて、こわい話なのか、悲しい話なのか、それとも・・・?
次回こそ終わりますconfident

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/568827/59459874

この記事へのトラックバック一覧です: 見えない守り手(02):

« 見えない守り手(01) | トップページ | 見えない守り手(03) »