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夢のような(04)

 セレンは、足を止めて振り返った。フルートは、急いで言った。
「さっき、やっとミルガレーテを呼び出せた。妖精や精霊に近しい姫君だ。水の精霊のつてを辿って、<竜王の沼>に住む<竜王>と連絡を取ってくれることになった。結果は、早ければ今日のうちにも、教えに来てくれる約束だ」
「・・・どうして、ぼくは除け者にされているんだ?」
「君が今まで、彼女の友として選ばれていなかったからだ」
「選ばれる?」
 セレンが聞き返すと、フルートはうなずいた。
「選ぶのは、古代レティカの宝剣だ。君は宝剣と巡りあっているのに、抜けないでいた」
「この剣のことなら、この前」
 セレンが、身に帯びた剣に手をかけると、フルートは「わかっている」と制した。
「ゼラルドから聞いたし、さきほどミルガレーテにも確認できた。もう君に隠す必要はない。次に彼女が来たら、君も会える。ただ――」
と言って、フルートはセレンに釘を刺した。
「いいか、ミルガレーテは、フィリシアの親しい友達だ。君が心惹かれそうな美人だが、くれぐれも妙な気を起こすなよ」
 ふうん? セレンは少し楽しみになったので、機嫌を直し、その姫君と、姫君がもたらす知らせを待つことにした。願わくば、朗報がもたらされますように。
 そうして、さほど待つ必要はなかった。その晩、明かりを入れてもらったサロンでフルートと立ち話をしていると、突然フルートが、誰もいない空間に向かって言ったのだ。
「剣は抜いて置いてあるよ、ミルガレーテ。君を待っているのだから、隠れるのはなしだ」
 セレンがつられて視線を向け、見るともなしに見ていると――
 さらさらと時の砂が流れ、空気から溶け出すようにして、いつのまにか――
 ――薄布を幾重にも重ねた白いドレスの姫君が、柔らかそうな金色の髪に光をまとって、そこに立っていた。姫君は、祈るように胸の前で手を組み合わせ、少しの間うつむいていたが、やがて、そっと顔をあげて、セレンのほうを見た。不思議な煌めきの瞳。なめらかな白い頬に、ぽうっと赤みがさして、姫君ははにかんだように一度まつげを伏せ、もう一度あげて、緊張を見せながらも微笑むと、鈴を振る響きの声で、優しく素直に告げた。
「はじめまして。ミルガレーテと申します」
 ただ、それだけで。息が止まるかと思うほどに胸が震えて、セレンは茫然と姫君を見つめたまま、動けなくなってしまった。いつまでも見ていたい。いつまでも聞いていたい。それだけが望み・・・まさか現実ではあるまい。これは、美しく儚い夢だ。
 もし、フルートが彼の名を呼んでくれなかったら、きっとセレンは我に返ることなく、まばたきもせずに姫君を見つめたまま、姫君を怯えさせてしまっていたことだろう。だが、実際には、友に呼ばれてセレンははっとして、内心うろたえながらも、丁寧に一礼した。
「セレン・レ・ディアと申します。・・・お目にかかれて光栄です、ミルガレーテ姫」

この二人の出会いは、こんな感じでした。

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コメント

こんばんわ。
機島さんちで、お世話になりましたものです。

第6回自作小説トーナメント受付中です。

今回から、字数の制限もありませんし、
「続く」でも大丈夫!ジャンル不問とさせて頂きました。

ご参加、お待ちしております。

みんもっこすさん、
お知らせありがとうございます♪ 覚えていてくださって嬉しいです!

あまり長かったり、「続く」になっているものは、心情的に出しにくいし、読み比べにくいかも…sweat01
でも、前回参加させていただいたとき、他の方々の作品を読み比べるのがとても楽しかったので、今回も読ませていただこうとは思っています。
何か適した過去作品を見つくろうことができたら、出品もさせていただきますが、んー、ちょっと探してみます~。

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