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人さらいと馬(01)

 一行は昼過ぎに、小さな村に着いた。次の村までは一日かかると聞いたので、今日は先に進むのをやめておくことにした。村のはずれに、良い牧草地があったので、村人たちの許しを得たうえで、馬具を外した馬たちを連れて行き、放しておくことにした。
 のんびりと草をはむ馬たちを眺めながら、自分たちものんびりと雑談を交わしていた旅人たちの平穏は、しかし、そう長くは続かなかった。
 牧草地に隣接する林を通って、向こうから、「おーい、おーい」と呼ばわりながら駆けて来る者があり、何だろうと旅人たちが目をやると、小太りな男が1人、ぜいぜいと息を切らせながら辿り着き、涙目で訴えたのだ。
「・・・人さらいだ! 頼む、追ってくれ! やつは馬で逃げた。わしの息子が・・・」
 林の向こうを指さすのを見て、ルークが素早く応じた。
「俺が行く。その子の名前は?」
「アルト。9才。鳶色の髪」
「わかった。来い、リーデア!」
 ルークが呼ぶと、白馬が頭を上げて、駆け寄って来る。
 鞍も手綱もつけぬまま、ルークは慣れた様子で愛馬に飛び乗った。
「道は一本か?」
「橋を渡るまで一本道だ。なんとかして、橋の手前でつかまえてくれ!」
「やってみる」
 ルークは馬の首をめぐらして、あっというまに林の中へ消えた。
 男は、心配そうに見送ったが、こんな時だというのに、やや感じ入ったようだった。
「街の人でも、裸馬に乗れる人はいるんだな。しかも、素晴らしく良い馬だ。頼もしい」
「とても足が速い馬だから、きっと追いつくと思うわ」
と、フィアが、力づけるように言った。さらに励まして、あれこれと言葉をかけている、そのすぐそばで、ゼラルドは首をかしげてセレンに訊いた。
「君も、裸馬に乗れるのか」
「乗れなくはないけれど・・・得意ではないな。でも、もし君がルークに感心しているのだとしても、ルークが戻って来たとき、絶対に、そのことは褒めるなよ」
「・・・?」
 けげんそうな顔をした黒髪の若者に、セレンは細い眉を寄せながら説明する。
「褒めると図に乗るから。あの馬の上でなら、ルークは手を離して立ち上がることもできるし、逆立ちすることもできるんだ。でも、どう考えたって、彼のような立場でやるべきことではないだろう! 調子に乗って遊んでいるうちに、もし落馬して万一のことでもあったら、ぼくは陛下に何と報告すればいい?」
「・・・わかった」
と言って、ゼラルドは、小さな溜息をひとつついた。セレンは軽く睨んだが、うなずいた。
「ともかく、鞍を置いて、ぼくたちも追ってみることにしよう」

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