2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

ひとこと通信欄

  • (2017/8/13朝)創作活動が進みません~。少しばかり夏休みをいただきます~。

ランキング参加中!

  • 記事がお気に召したらクリックしていただけると、作者の励みになります。(1日1回まで)

    (投票せずに順位を確認したい方はこちらから。)

読者アンケート実施中♪

  • 所要時間は5分くらい?
    個人情報の入力はありません。
    よろしくお願いいたします。
    こちらから。

SF「夜景都市」(未完)

最近のトラックバック

プロフィール

  • 城

    雪村月路
    snow.moon.rainbow☆gmail.com
    (☆を@に変えてください)
    Twitter: @ariadne_maze
    ブログ更新量について
    愛読書100冊

    うちの子同盟 うちの子同盟

無料ブログはココログ

« 人さらいと馬(02) | トップページ | 人さらいと馬(04) »

人さらいと馬(03)

「おぬし、子供を返せと言ったな」
と、人さらいが穏やかに言う。
「ああ、言った」
と、ルークが応じる。
「だが、この子供は、わたしの息子だ。そうだな、アルト」
 男が腕の中の少年に問いかけると、少年は硬い表情でうなずいた。
「うん。おいらは今日から、おいちゃんの子供になった」
「そういうわけだから放免してくれ。見てのとおり、無理強いなぞしていない」
 言われて、ルークは、しげしげと二人を眺めた。
 男のほうは、いくらか風変わりな様子だが、嘘をついているふうではない。また、少年のほうも、不安でいっぱいの顔をしてはいるが、自分が何を言っているかを理解しているようだ。ルークは、少年と話してみることにした。
「おまえ、おやじさんとケンカでもしたのか?」
「ケンカじゃないよ」
と、少年は答えた。口をへの字にして、
「おいらが牛の世話をさぼったから、父ちゃんが怒っちゃったんだ。もう俺の子じゃないって、言われちゃったんだ・・・」
「どうして、このおいちゃんの子供になったんだ?」
「黒い馬がカッコよかったから、村はずれまで付いて行ったら、おいちゃんちの子供になればずっと一緒にいられるぞって、言われたから」
「そうか。でも、おやじさん心配してたぜ。息子がさらわれた、って大騒ぎしてたぞ」
「えっ・・・。でも、おいら、もう父ちゃんの子供じゃなくて・・・」
「一緒に帰らないか」
「えっ、でも・・・」
 少年は、自分を抱えている男を見上げた。男は少し寂しそうな顔で見下ろした。
「帰りたいのか?」
「・・・うん。・・・ごめんなさい」
「まあいいさ。せっかく、黒影もアルトを気に入っていたのだがな」
 少年は、馬のたてがみを撫でて、つぶやいた。
「・・・ごめんな、黒影」
 男は、少年を連れて、馬から下りた。ルークも馬から下りて、少年を引き取った。
「あんたが話のわかるやつで、助かったよ」
「黒影に乗っていて追いつかれたのだからな。こういう巡りあわせだったのだろう」
 男の視線がそれたので、ルークが振り返ってみると、向こうの丘を、少年の父親とセレンが、それぞれ馬に乗って下って来るところだった。もう少ししたら、橋まで辿り着くことだろう。

はみ出て、あと1回あります。

« 人さらいと馬(02) | トップページ | 人さらいと馬(04) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/568827/61235239

この記事へのトラックバック一覧です: 人さらいと馬(03):

« 人さらいと馬(02) | トップページ | 人さらいと馬(04) »