2017年5月
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ひとこと通信欄

  • (2017/5/11夜) 春って、あわただしく過ぎて行くものなのですね。でも、ようやく身辺が落ち着いて来たような気がします。

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さまよう人形(01)

「手前どもの主人の訪れなくなった場所でごぜえますから。ここにお泊めするのは、べつに、かまいませんけどもね」
と、屋敷の門番は、上目づかいに、ぼそぼそと言った。
「なにぶん、不思議なことの起こる場所なんで。皆様がお泊りになって、どのようなことが起こったとしても、文句は言わねえでくだせえよ」
「不思議なことと言うと?」
 フルートが尋ねると、門番は、もぞもぞと続けた。
「まあ、たいした害は、ねえですけども。誰もいないのに足音が聞こえたり・・・、急に耳元で笑い声がしたり・・・、お部屋の鏡に人の顔が映ったり・・・、そんなようなことでさ」
「ええっ」
と、うしろでセレンが小さく声をあげたが、フルートは振り返らなかった。
「それくらいのことなら、かまわない。屋根のあるところに入れてもらえたら嬉しい」
「そうでごぜえますか。そうおっしゃるなら、どうぞこちらへ」
「ありがとう」
 フルートは、案内されるまま、すたすたと門の中に歩み入った。辺りを見回しながらセレンが続くと、フィリシアが不安そうに身を寄せて来て、ささやいた。
「ねえ、セレン。私、なんだか怖いわ」
「・・・きっと、あの門番が、ぼくたちを脅かしてみただけさ」
「そうかしら・・・きゃっ」
 フィリシアは飛び上がって、きょろきょろと足元を見回した。
「いま。いま、誰かが私の足に触れたわ!」
「ええっ」
「心配せずとも、害意はないようだ」
 ため息をつくように、後ろからゼラルドの声。フィリシアは、心細そうに振り返る。
「確かなの、ゼラルド」
「ああ。ずいぶん昔の、半ば消えかけた霊のようだから、あまり気にせぬことだ」
「早く来いよ」
 建物の玄関口で、フルートが呼んでいた。片手を腰に当てて、呆れた顔をしている。
「幽霊のいたずらごとき、気にしてどうする」
 言いながら、じろじろとセレンのほうを見るので、何だろうとセレンは訝ったが、気がついてみると、フィリシアがしっかりとセレンの腕につかまっているのだった。このせいか。
「セレン、君も。いくら怖がりでも、夜露に濡れるより良いだろう?」
 心なしか、フルートの口調が尖っている。怖がりとは何だ。言い返せないけれど。
 そうして、旅の一行は、古びた屋敷で一晩を過ごすことになったのだった。

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コメント

月路さん、こんにちは(=^・^=)✿
ブ〇グはずっと読んでいましたが
コメントは久しぶりで嬉しいです~。
さまよう人形・・古びた屋敷で何が起こるのか
次回も楽しみにお待ちしております。

うさパンさん、
コメントありがとうございます♪
環境が変わられたようですが、またお声をかけていただけて嬉しいですhappy01

春のあわただしさがやっと落ち着いて、なんとか新しいお話を書き始められました。
怖くない怪談、くらいのお話になると思います。のんびりお付き合いください♪

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