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誕生日の姫君(01)

 北の国で滅びた、かの恐ろしき魔女の残した呪いによれば、大国クルシュタインに生まれた王女フィリシアは、長じてのち、「自分の国の、自分の城で、気がふれて死ぬ」ことになっていた。
 そして、王女は自ら、その呪いを解くために祖国を離れ、仲間たち――騎士たちと言い換えることもできそうだが――とともに、聖泉<真実の鏡>を目指しているのだった。
 呪いは次の誕生日に発動するのだと、両親から聞かされていた。「自分の国の、自分の城」を離れて、はや幾月かが過ぎ去っていたが、初夏、いよいよ問題の誕生日を迎えるにあたって、胸がざわざわして落ち着かないのは、さすがに仕方のないことだった。

 旅の一行は、間違ってもフィリシア姫にとって「自分の国」に当たらないような、歴史上クルシュタインと縁の薄い国を選んで旅程を組んでいた。とはいえ、じきに訪れるフィリシアの誕生日当日については、何が起こるか分からないので、人の少ない、のどかな村の小さな宿屋で過ごすことにしていた。
 本来なら、国をあげての祝宴が催されてしかるべき誕生日を、このような片田舎で迎えなければならない姫君のことを、仲間たちは不憫に思っていた。だが、青い髪の姫君は努めて、表面上はいつもと変わらぬ朗らかさで日々を過ごしていたから、仲間たちも普段どおりに振舞うことにしていたのだった。

「それでも、せめて、何かお祝いの品を調達するとか、お菓子を取り寄せるとか・・・」
と、フィリシアが側にいないときにセレンが未練がましく言い出したのは、姫君の誕生日の前日だった。
 居合わせたフルートは、困った顔をした。彼としても、考えないわけではなかったのだが、ゆっくり準備する時間も無いまま移動を続けて、今日という日まで来てしまったのだ。言葉に出しては、こう言った。
「贈りものに思いつく大抵のものは、大荷物になるし、いまさら間に合わない。小さな宝飾品にしても、めったに使わない今の境遇では、やはり邪魔ではないのか」
「それは、そうなんだけれど・・・」
と、セレンは悩みながら、
「似合いそうな宝飾品なら、いくらでも思いつくのにな。色とりどりの宝石を連ねた首飾りとか。ころんとした丸い形の・・・違うな、少し平たく細工してあるほうが首に沿うよね」
 脱線しかけて、友人を余計に困惑させていることに気付き、苦笑して締めくくった。
「そうしたら、せめて何か甘いものでもないか、一番近い町まで行って来るよ」
「ぼくも行く」
「いや。彼女も本当は心細いのだと思うから、君は、ついていてあげたらいいと思うよ」
 そう言って、セレンは馬を引き出して、隣の町まで出かけて行った。

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コメント

誕生日の姫君✿始まりましたね(=^・^=)!
「お菓子」と「甘いもの」のフレーズに何だか
ほっこりしちゃいました。
続きも楽しみにしております♪
追伸:手順等連絡ゆっくりお待ちしています。
ありがとうございます(=^・^=)✿

うさパンさん、
コメントありがとうございます♪

お姫様というと、なんとなく、かわいいお菓子を食べているイメージがあります。
フィリシアも、誕生日に何か美味しいものを食べられるといいですねbirthday

メールは、郵便料金等をちゃんと調べて、間違いのないように書こうと思いますので、
少しお待たせしてしまいますが、どうぞよろしくお願いいたしますclover

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