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聖なる森(04)

 広場の向こう側には、見覚えのある三人の乙女に囲まれた、威厳ある風貌の、母親らしき女性が見えた。そして、その傍らには、紛れもない真白き駿馬、リーデアがいた。乙女たちとその母親は、広場のこちら側に入りこんだセレンには気づいた様子もなく、白馬を指して、話をしていた。
「いいから、元の場所に戻していらっしゃい」
 椅子にかけた女王が――どう見ても女王としか見えなかった――言っていた。
「おまえたちには、まだわからないかもしれないけれど。私には、ひとめ見ればわかるものなの。この馬には半分、平凡な血が混じっているわ。一体どこから連れて来たの」
「人間が通る道からよ、お母さま。でも・・・」
「ねえ、お母さま、私たち、もう一度あそこには行きたくないの」
「どうして」
「だって・・・」
 娘たちは、母親の膝や肩にもたれて口ごもる。女王はあきれた顔をした。
「まあいいわ、ちょっと待っていらっしゃい。私はあそこの迷い人を、道まで戻して来ますからね」
 セレンのことだった。娘たちは、いっせいにこちらを見て、あっと声をあげた。
「・・・おや」
 女王もまた、椅子を立ってこちらに歩み寄って来たが、セレンを見て、いくぶん驚いたようだった。
「あなたは、もしかして・・・私たちが見えるのかしらね?」
「はい、陛下」
 セレンは深くお辞儀をした。女王はしげしげと彼を眺めて、
「何か御用があっていらしたの?」
「おそれながら、わたくしの友人の馬を返していただきに参りました」
「まあ」
 女王は、今度こそ驚いて、娘たちを振り返った。
「おまえたち、ひとの馬を勝手に連れて来てしまったの?」
 娘たちは、観念したように、しぶしぶと頷いた。
「ごめんなさい、お母さま」
「私たち、でも、ほんとに・・・」
 女王は、ため息をついてセレンのほうに向き直った。その態度は、いくらか改まったものになっていた。
「たいへん申し訳ないことをいたしました。本当に、しようのない娘たちです。長年探していた馬に似て見えたので間違えたらしいのですが・・・、もちろん、お馬はすぐにお返しいたします」

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