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聖なる森(12)

 セレンと馬たちが姿を見せると、陽光色の髪をした王子は笛を吹きやめた。
「遅いぞ」
 とがめるようにそう言うが、目元が笑っている。セレンは、胸がいっぱいになるのを感じながら、それを抑えて、自分も屈託なく笑って見せた。
「ごめん。でも、リーデアを連れて帰ったからね」
「ああ。ありがとう」
 フルートは立ちあがって、服に付いた草を軽く払い、寄って来た白馬の首をたたいた。
「よしよし・・・帰って来てくれて良かった」
 なにげないふうに口に出された言葉。フルートの表情は、こちらからは見えなかった。が、それはもちろんセレンに向けられた言葉だったし、セレンにはそれがわかった。無言で承認すれば良いだけだ。
 けれども、セレンは少しばかり気分が高揚していて、友達に対して、言ってみれば、いくらか意地が悪くなっていた。いたずらを悟られないように注意深く口調を抑えながら、こう言ってみることにした。
「それは、リーデアに言っているの?」
「そうだよ」
 ためらいのない答え。だが、確かに戸惑う気配があった。セレンはどきどきしながら、細心の注意を払って勝負にかかった。
「そう。それなら・・・帰って来なければよかったな」
 ふだんなら、こんな言葉が通用するはずもなかった。だが、今は。
 わずかに間があって、フルートはとうとう振り向いた。半信半疑の面持ち。セレンが性質の悪い笑みを浮かべているのを見て、鼻白み、すぐにぷいと向こうを向く。セレンは声を立てて笑った。
「ぼくが森の精霊か何かに誘われたとして、どう返事をするかくらい、見当がつくだろうに」
 フルートは答えずに、白馬を引いて歩き出す。その後ろを、くすくすと笑いながら歩いているうちに、セレンの心は穏やかに落ち着いて行った。
「ねえ、フルート」
 セレンは幸せな気分で言った。返事はなかったが、フルートが聞いていることはわかっていた。
「ここしばらく、心配をかけて、悪かったよ」
「わかっているなら、もっと反省しろよ」
 あきれたような返事が返って来た。良かった、ご機嫌は直ったようだ。セレンはひとり微笑んで続けた。
「でもさ。今日みたいな日に、君が心配することなんか、何もないんだ。君は、特別なんだからさ」
「つい最近まで、ぼくを避けていたくせに」
「もう過ぎたことだよ」
 フルートは、ふと立ち止まり、振り返った。澄んだ青い目が、セレンの目を覗き込んだ。
「もしも・・・彼が」
「え?」
 セレンは、思わず聞き返した。

次回(「聖なる森」最終回)、遅れたらごめんなさいsweat02

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コメント

こんにちは(*^_^*)

フルートかわいい(〃∇〃)
最終回、まったり待ってます(^-^)/

弥沙さん、
コメントありがとうございます♪

フルートは、リーダー格である一方で、少年っぽいところもありますよねwink
最終回は、あれこれ手直しをしましたが、どうやら、なんとか、リリースできました!

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