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聖者の護符(02)

 客室は3つあったので、フィアがひとつ、ゼラルドがひとつ、残りのひとつをルークとセレンが使うことにした――と言いながら、実際には、ルークは夜遅くまで台所にいて、宿の主人と世間話をした。話題は自然と、「夜になると荒野をうろつく怪しいもの」のことになった。
「お客さんも、もう少ししたら、窓の外を覗いてみたらいい。白くてぼんやりした、なんだか気味の悪いものが、いっぱい出て来るから。あれは何なのかねえ、亡くなった人の魂なのかねえ・・・」
「悪さもするのか?」
 ルークが尋ねると、主人は、うん、と頷いた。
「するよ。人を襲う。昔からそうだったけども、ここ何年かで、ますますひどくなった。まあ、護符のおかげで、ここには近づけないようだがね」
 そんなことを話していると、黒髪の若者が部屋から出て来た。マントを羽織り、外出用のいでたちをしている。
「ゼラルド? 珍しいな。まだ起きていたのか」
 ルークが問いかけると、ちらりと視線を投げて寄越した。
「聖札を見た。外にいるあれを排除するのが、ぼくの役割だ」
 ルークは立ち上がり、窓のそばに寄った。果たして、外には、宿を遠巻きにするようにして、宿の主人が言ったとおりの、「白くてぼんやりした、なんだか気味の悪いもの」が、いくつもモヤモヤと飛来していた。それらは宙を漂いながら、ふたつの目とおぼしき黒い穴を伸び縮みさせており、心の寒くなるような光景を作り出していたが、その真っただ中に、ゼラルドの言う「あれ」がいた。ひときわ大きな白い靄が、はっきりと人のかたちに凝って、目と口とおぼしき黒い穴を、虚ろに開いたり閉じたりしていた。
 ルークは振り返った。世間話の続きのような口調で言った。
「手を貸そう。剣で切れるよな?」
「切れるだろうが、手を借りる必要などない」
「勝手についていくさ」
「お客さん! ふたりとも、何を言ってるんだね。やめたほうがいい」
 宿の主人が驚いて声をかけると、
「心配いらない」
 金髪の若者は、戸口に向かいながら振り返り、にこっと笑った。
「かなわないと思ったら、とっとと逃げて来るからさ」

ルークをつけて、も少し続けることにしました。

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コメント

月路さん今日は(^^)
たまのコメントが作者を緊張させたり
2話の予定のはずが増量になったり
なんだか色々すみません^^;

聖札で排除すべきか分かる時もあるんですね

ということは最新のトーナメント出展
『泥より出でし者』の自然発生的なクレイゴーレム

ゼルが聖札で予測できず、好奇心を惹かれる
未知のエイリアンアニマル相当異質な存在ですね…

逃避行前の籠の中の鳥だった自分と沼だけの
世界で生きる孤独な存在
シンパシーを感じていたのかなぁ

タブーのはずの聖王家の呪術的にも希少価値の
血を与えてますよね…
同情や哀れみやりも、むしろ愛に近い感情?

普段の感情を抑えたゼルからは信じられない行動でした。

好きなお話です(^^)

聖者の護符のストーリーは、ルークも登場で
このあとの展開がドキドキ♡楽しみです。

とり3さん、
コメントありがとうございます♪
いえいえ、よく見てくださっているなあと感激することが多く、とても励みになりますup

泥より出でしもの、あの生きものは、そうですねえ、沼地のことを「故郷」と言いつつ、もしかしたら、どこか他所の星から飛来して芽吹いた命なのかもしれません。(違うかもしれません。)
また、ゼラルドが他者に何かを与える場面を、意外なことだと思う読者の方はポツポツいらっしゃいますが、ああ見えて彼は、行動だけを見れば、結構いつも親切な気もします。(気のせいかもしれません。)
読者様ひとりひとりが、あれこれ考えて楽しんでくださったら嬉しい、と思いますconfidentheart04

ゼラルドをご贔屓にしてくださる方は、ルークが出張ったら邪魔に思われるかしら、と心配していたので、受け入れていただけて安心しました。いえ、飽くまでもメインはゼラルドのつもりです。
仕事がめっちゃ忙しいため、次の更新は週末になるかもしれませんが、どうぞ気長にお待ちくださいませ~。

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