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お祝いのお菓子(04)

 青い髪の姫君は、仲間たちに無邪気な笑顔を向けて、
「お待たせ! すぐに配るから、待っていてね」
 そう言って、自分も木陰に座り、バスケットの中身を出し始めた。
 ふたつのバスケットのうち、ひとつめの中には、重ねた皿と、重ねたパンケーキが入っていた。姫君がそれを配分して、みんなのお皿に2枚ずつ、きつね色のパンケーキが乗っかった。
「まだ食べないでね」
 いそいそとふたつめのバスケットを開けると、大きなボウルにいっぱいの、白っぽいクリームが入っている。
「おさじで食べてね」
 姫君は木べらで思い切りよくクリームを掬い、たっぷり大きな塊で、めいめいのパンケーキの上に盛り上げた。
「はい、どうぞ」
 若者たちにパンケーキの皿を手渡したあと、自分のぶんも手に取って、姫君はとても満足そうだ。
 フルートが聞いた。
「食べていい?」
 フィリシアは、にっこりと答えた。
「どうぞ召し上がれ! お誕生日おめでとう、フルート!」
「ありがとう」
 フルートも笑顔で答えて、スプーンでクリームをすくい、口に入れて――目を丸くした。
「ん!」
 ごくんと飲みこんで、驚いたようにフィリシアの顔を見直した。フィリシアは目をきらきらさせて、
「どう?」
「つめたい! 美味しい! 何だい、これ。初めて食べた」
「え、初めて?」
「うん」
 フルートはセレンのほうを見る。セレンもひとさじ、すくって食べる。
「美味しい! 本当だ。つめたくて、気持ちいいね。どうやって作ったの?」
「ゼラルドに頼んで、ボウルを氷よりももっと冷たくしてもらったの。その中で、材料を混ぜて、混ぜて、混ぜて、作ったの。お城で作ってもらったのを思い出したから。リーデベルクのお城では、魔法で冷やして、何か作らないの?」
 フルートが、クリームを食べながら言った。
「毎年、氷を作って細かく削って、シロップをかけてくれるよ」
 セレンも、クリームを食べながら言った。
「うん。混ぜたりしないから、すぐだよ。作るところは見せてもらえないけれど」
「そうなのね。氷も作ってもらえるし、大好き。でも、冷たいクリームも、すごく好き!」
 言いながら、フィリシアも、自分のぶんをスプーンですくって食べる。にこにこして、
「おいしくできて、よかった! ゼラルド、あなたの好みに合うかしら」
「ああ」
 黒髪の若者はそっけない。が、そのぶん嘘はつかない性格だから、フィリシアは安心する。

すみません、あと1回。

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コメント

今回のお話は場面、場面で絵が浮かびます♪
 ̄(=∵=) ̄

うさパンさん、
コメントありがとうございます♪

今回のお話は、みんなの会話が多くなっているので、表情や仕草や感情が伝わるといいな、と思いながら書いています。
思い描きながら、のんびりお楽しみいただけていたら幸いです!happy01

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